喧嘩を放っておくと

【喧嘩を放っておくと】

2年ほど前に中田敦彦さんのYouTubeで聞いた言葉がとても印象に残っていて、今でも僕の子育てに役立っています。

「姉弟が喧嘩している時、親が止めに入るとかえって状況が悪くなることが多い。

むしろ放っておいた方が、気が付けば仲良くやっている。」

もしかしたら皆さんの中にも「確かに」と感じた方がいるかもしれません。

我が家の兄弟も日々喧嘩をします。

僕は実験感覚で兄弟喧嘩に親が介入する場合としない場合を比較してみました。

すると、明らかに親が介入した時の方がその後厄介な問題が増えることが分かったのです。

例えば兄が弟をトミカで叩こうとしている時、僕が「こら、やめなさい!」と止めたとします。

すると兄は「パパなんてどっか行っちゃえ!」と言います。

そして僕が見ていないところで弟をトミカで叩きます。

それを僕が見つけて注意すると「パパなんか知らない!」と言います。

こちらにそのつもりが無くても、なんだか状況が親子喧嘩にまで発展しているではありませんか。

おまけに弟は大号泣しています。

では介入しないパターンはどうでしょう。

兄が弟をトミカで叩いたとします。

弟が取る行動は2パターンです。

反撃するか、泣くかです。

反撃された兄の行動パターンもまた、反撃するか、泣くかです。

喧嘩は数秒で終わり、どちらかが泣いています。

それでも見守ります。

泣いた方が僕の所に来た時、抱きしめてあげることだけが僕の仕事です。

泣いても来なければそのままにします。

こちらに来ない時はすぐ泣き止みます。

いずれにしろ数十秒で泣き止んで、また二人で遊び始めます。

「道具で叩いたら痛い」「仲良く遊ぶと楽しい」そんなことは親に言われなくても子供は分かっています。

分かっていても、今の彼らは喧嘩でしか自分の気持ちを表現できない時があるのです。

もちろん危険な状況では止める必要がありますが、危ないものを置かなければほとんどその心配はありません。

彼らは喧嘩もしますが、仲良く遊んだり、おもちゃを「どうぞ」と譲ることもできます。

僕は彼らが人の痛みを理解し、優しい人になれることを信じています。

今、そのために経験を積んでいるのです。

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