教えたい力と育ちたい力

【教えたい力と育ちたい力】
『教育』という言葉の意味を考えてみると、多くの人が「教えて育てる」のだと思うでしょう。
しかしその本質は、「教える側」と「育つ側」の営みです。
もう少し詳しく言うなら、教える側が持っている「教えたい力」と、教わる側が持っている「育ちたい力」のバランスが取れているからこそ『教育』が成り立つのです。
この本質を分かっていないと、例えば冒頭で言ったような、教える側の一方的な押し付けが生まれます。
反対に、子供がどれだけ育ちたい力を持っていても、大人が適切な教えを与えなければそこに学びは生じません。
前者は統制型、後者は放置型と言えるでしょう。
統制型教育には規律やルールを守る姿勢が付くというメリットと、自主性が損なわれるというデメリットがあり、放置型には自主性が育まれるというメリットと、規律やルールが蔑ろになるというデメリットがあります。
どちらが良い・悪い、どちらが優れている・劣っているという問題ではなく、各自の性格に合わせた「教」と「育」のバランスを考えることが大切なのです。
僕たち大人は、子供の「育ちたい力」に注目する必要があると思います。