お酒を8ヶ月やめたら人生が変わってしまいました

僕は2024年4月9日にお酒をやめました。この記事を書いているのは12月15日、つまり8カ月以上禁酒をすることが出来ています。
今回は、僕が8カ月の禁酒によって人生がどのように変化したのかをお話ししていこうと思います。
変わったことは本当にたくさんあります。
まずはこれまでの記事にも書いたことをダイジェスト的に振り返りたいと思います。
①生活リズムが整った
主に深夜の晩酌が無くなったことで、無駄にスマホを見る時間や夜更かしをすることが無くなり、早寝早起きの習慣がつきました。これによって、例えば朝活など、間接的に様々な恩恵が広がっていったことは想像できるのではないでしょうか。
②痩せた
禁酒から7カ月ほどたった時、久しぶりに体重計に乗りました。(僕の体重を測るためではなく、三男(生後2ヵ月)の体重を測るためですが)すると、夕食直後だったのにもかかわらず2kgも体重が落ちていたのです。ちなみにお酒をやめた以外に食事量を減らしてはいません。
そういえば、数か月前に久しぶりに会った方にも「大川さん痩せましたか?」と言われました。元々平均体重以下なのですが、大量の飲酒を続けてきた僕の身体には余分な脂肪が蓄積されていのでしょう。
③水がおいしく感じた
お酒をやめると朝の目覚めが格段に良くなります。味覚が正常に戻ることもあるので、朝一杯の水が驚くほど美味しく感じるようになります。
④肌ツヤが良くなった
アルコールを摂取すると、それを分解するために内臓を酷使することになります。その間内蔵たちは本来の働きを十分にすることができないので、もちろん肌の新陳代謝も疎かになり肌はカサカサになります。お酒をやめればこのデメリットは徐々に解消され、肌に艶を取り戻すことができます。
⑤缶のゴミが減った
飲酒していた頃は大量の缶のゴミが出ていました。飲酒量がピークだった頃は隔週袋パンパンの空き缶を持ってゴミ捨て場に行っていたことを覚えています。あの大量の空き缶を思い返すと、本当にゾッとしますが、今となっては缶のゴミはほとんど出なくなりました。
⑥思考がクリアになった
お酒を飲むという行為によって、脳の認知機能が低下することが科学的に分かっています。さらに過度の飲酒や長期間にわたる飲酒によって脳が委縮するという研究データもあるのです。僕が禁酒したことによって思考がクリアになり、集中力が増した実感を得たのも、きっと思い違いなどではないでしょう。
⑦健康意識が高まった
僕はアルコールの摂取をやめたことによって、さらに健康への高い意識を持つことになりました。
摂取する栄養を気にするのはもちろん、危険な添加物を避けたり、バランスよく食べること、食事に限らず、時間管理やメンタル管理など、自分が健やかに幸せに過ごすための心構えが固まったと言えます。
⑧メンタルが安定した
僕はずっと、「お酒をやめたい」と思っていました。しかし何か月もの間「やめたいけどやめられない」という状況でした。気持ちと行動が一致していないので、メンタルが落ち込む要因になっていたのです。しかし、しっかりと仕組みを作って禁酒を成功させたことで、この不一致が無くなり、メンタルを安定させることが出来ました。
⑨節約になった
僕が禁酒直前に飲んでいた量をお金に換算すると、1週間で5,956円でした。4月9日から12月3日までは34週間なので、計算すると202,504円となります。もしかしたら、さらに飲酒量が増えていたかもしれませんし、居酒屋で後輩に奢っていたかもしれません。旅行先で良い値段のするお酒を飲んでいたかもしれません。そう考えたら20万円ではなく、30万、40万円だった可能性もゼロではありません。
⑩自信がついた
お酒をやめて大きかったのは、何より「お酒をやめることができた!」という事実です。これは言い換えると、「自分の人生は自分でコントロールできる」ということになります。それは僕の中で大きな自信に繋がりました。
8ヶ月経ってようやく気付いた本当の幸福

これらのことからも、僕の人生が禁酒によって変わったというのは疑いようのない事実であることが分かっていただけると思うのですが、8ヶ月経った今新たに感じている変化があります。先に挙げた10項目のどれよりも大切なことです。
その変化とは、些細なことに幸せを感じることができるようになったことです。
はっきり言います。お酒を飲んでいた頃の僕は、「お酒を飲むこと」が幸せでした。
もちろん、お酒を飲むことが人生で一番の幸せとまでは言いませんが、「お酒を飲まないなんて、人生半分損してる」と言うタイプの人間だったことは間違いありません。
これは飲酒による脳のメカニズム上、仕方のないことだとも言えます。
アルコールは薬物(ドラッグ)です。作用は麻薬と変わりません。違うのは毒性の強さ、依存性の強さで、脳の中で起きているメカニズムは同じです。
お酒を飲むと脳の中で「ドーパミン」という快楽物質が分泌されます。ドーパミンは幸福ホルモンとも呼ばれ、文字通り人間が幸福を感じる時に放出されるホルモンです。
本来ドーパミンは、新しいスキルを身につけたり、目標を達成した時、人から褒められた時などに分泌されるもので、人が成長するために必要な人体の機能です。
しかし、お酒、タバコ、麻薬、覚醒剤などの薬物は、摂取するだけで大量のドーパミンを得ることができてしまいます。努力なんてしなくても、辛い思いなんてしなくても、飲むだけで、吸うだけで、無条件で快楽を感じることができてしまうのです。
これがどれだけ危険なことかお分かりになるでしょうか。
「副作用があるんでしょ?」と思った方もいるかもしれません。
確かに、嘔吐、頭痛、幻覚、睡眠障害、肝機能障害などの副作用も大きなデメリットです。しかしそれ以上に最悪なのは、薬物以外の方法で幸せを感じられなくなってしまうことです。
先ほどお話しした、新しいスキルを身につけたり、目標を達成したり、人から褒められた時などの、本来人が幸せを感じるはずの場面ではドーパミンの分泌量が少なく、幸福をほとんど感じられなくなってしまうのです。
こんなに恐ろしい、そして悲しいことがあるでしょうか。
仕事、人間関係、社会貢献、勉強、鍛錬、これらは本来とても楽しく、幸せを感じることができる物事のはずです。ですがお酒を飲み続けることで、これらの幸福度は相対的に下がってしまうのです。
さて、僕の話に戻りましょう。
お酒をやめた直後は強い喪失感に襲われました。ドーパミンの供給源が絶たれたからです。
習慣的に飲酒をしていた人が断酒すると、脳はドーパミン欠乏状態に陥ります。ドーパミンが欠乏すると、不安やうつ、やる気の低下といった症状が出るのです。これは長年飲酒を続けてきたツケですから、受け入れるしかありません。
それを乗り越えたことで、ようやく僕の脳は正常に戻りました。
するとどうでしょう。自分がどれだけ恵まれているか、幸福に包まれて生きているかを本当の意味で感じることができたのです。いえ、取り戻すことができたと言うべきでしょう。
朝起きてコップ一杯の水を飲むことがどれだけ幸せなことか、2本の足で歩けることがどれだけ幸せなことか、お客様からクレームを頂けることがどれだけ幸せなことか、挑戦し失敗することがどれだけ幸せなことか、勉強できることがどれだけ幸せなことか、僕は毎日これらの幸せを感じながら生活しています。
「いや、大げさな。笑」と思う人がいるかもしれません。
決して大げさではありません。
僕が元々過度の飲酒や喫煙をしていて、それらを完全に手放したことでギャップが大きい影響もあるかもしれませんが、冗談抜きで僕は毎朝日の光を浴びることに幸せを実感しています。
僕は現在、だいたい4:30に起きます。アラームをセットしないので、4:00の時もあれば、5:00の時もあります。
起きたら顔を洗って服を着替え、コップ一杯の水を飲みます。そして、Yahoo!ニュースを見ながらゆっくりとコーヒーを淹れます。コーヒーは豆を挽くところから始めるので、お湯を沸かしたり、ドリッパーやフィルターの準備、ミルサー(コーヒー豆を挽く器械)の準備や清掃をしていると、なんだかんだで20分ぐらい時間がかかります。
コーヒーを飲むために毎朝20分かけるんですよ。意味わかんないですよね。妻からも言われました。
それでも僕は毎朝、このコーヒーを淹れている時間が幸せなんです。幸せじゃなかったらこんな習慣何か月も毎日続けていません。
その美味しいコーヒーを飲みながら、読書とブログの執筆をし、息子たちが起きる時間が近づいてきたら朝食の支度をするのが僕のモーニングルーティンです。
お酒を飲んでいた頃の僕には、決して無縁だった習慣です。
こんなにも豊かな、幸福な人生を手に入れることができたのは、間違いなくお酒をやめたからだと言えます。
誰でも必ずやめられる

今回はお酒を8ヶ月やめたら人生が変わってしまったというテーマでお話ししました。
僕は禁煙・禁酒に関する記事を書く度に言っているのですが、お酒を飲もうが、タバコを吸おうがその人の自由です。そもそも合法なのですから、何も悪くありませんし、誰にも迷惑をかけていません。
ですから、僕は皆さんに「飲酒をやめてください」とは言いません。
ただ僕の経験上、習慣的にお酒を飲んでいる人がお酒をやめれば、人生が変わるほどのメリットを実感できるという事実をお伝えしているのです。
中には、「やめたいけど、やめられる気がしない」「一歩踏み出す勇気がない」という方もいるかもしれません。
そんな人の気持ちを僕は知っています。僕自身がそうだったからです。
安心してください。以下の記事でアルコール依存症だった僕がお酒をやめた方法をご紹介しています。
さらに、禁酒から現在に至るまで、どのような工夫で禁断症状を乗り越えたかのデータも全て書き記してあります。
あなたがもし本気でお酒をやめたい!と思っているのであれば、こちらを必ず読んでください。