怒っていいのか?
【怒っていいのか?】
僕はよく「叱る(怒る)ことに意味はない」と言いますが、それは子どもに思いが伝わるかどうかで考えた場合です。
何かを伝えたいのであれば、子供を恐怖させないことが重要で、落ち着いた口調で真剣に話した方が伝わります。
しかし、いつも感情を押さえ込んでいるとしたら、それは辛いことです。
そもそも人間には「怒り」の感情があるのですから、本当に心が動いた時はその感情を表に出して良いと思っています。
先日、高校で部活動の顧問をされている先輩と対談をした際、「叱り方」の話になりました。
例えば生徒が、他の部員(仲間)に対して失礼な態度をとった時、「お前それは失礼だろ!」と指導者が介入するのは良いことか?悪いことか?
僕の考えは、「見守れるなら見守る」というものがベースにあります。
失礼な態度をとったのは生徒であり、失礼な態度を取られたのも生徒ですから、生徒同士で話し合う問題だと思うからです。
しかし、現場を見ていた一人の人間として心が動いたなら、「今のは見ていて気持ちの良い場面じゃなかったぞ」と自分の感情を伝えて良いと思います。
す。
「〇〇君に失礼だろ。謝りなさい。」とその場を仕切る必要は無いということです。
その様な介入の仕方は、生徒同士の関係を壊す原因にもなってしまうからです。
また、叱るという行為は、生徒と指導者の日頃の人間関係が結果を大きく左右します。
指導者との人間関係が悪ければ、叱られた生徒が抱くのは不満や反抗心です。
一方、生徒自身が「この先生はいつも自分のことを見てくれている」という実感があれば、叱られた時に「自分は間違っていた」と感じる可能性が高まるでしょう。
さて、これは子育てにも当てはまります。
親が子供の行動に対して感情的になることや、それを表に出すことを無理に我慢する必要はありません。
その上で大切なのは、子どもの代わりではなく、自分の感情を伝えること。
そして、日頃から親子関係を良好にする努力をすることです。
2つ目は難しく聞こえますが、子どもの成長をよく見て、変化に気づいてあげるということです。
時には怒りの感情を我慢しないことも大切なのかもしれませんね。