いかに無駄な時間を楽しむか
【いかに無駄な時間を楽しむか】
僕が友達から「何かおすすめの本を紹介して」と言われたら、まず思い浮かぶ本があります。
2023年に発売された「今日誰のために生きる?」という本です。
著者の一人である日本人のショーゲンさんが、アフリカのブンジュ村で過ごした日々の内容が書かれています。
そのブンジュ村に住む人々の心や発せられる言葉、行動がとても素敵で、「生きることの大切さ」を思い出すことができます。
この本の中で最も好きなシーンをご紹介します。
ーーーーーーーーーーーーー
近所に住んでいる3歳のザイちゃんは、ある日お父さんに「流れ星をつかまえに行きたい」と言いました。
お父さんとザイちゃんは1時間半ぐらい探して帰ってきましたが、流れ星を捕まえることはできませんでした。
翌日、お父さんは友達にまで声をかけてまた探しに行こうとしたので、僕(ショーゲンさん)は親切心から「流れ星なんて捕まえられるわけがない」と教えてあげました。
するとお父さんはこう言いました。
「ショーゲン、お前は流れ星をつかまえに行ったことがあるから、そう言っているのか?」
僕が「行ったことがない」と言うと、「行ったことのないやつに言われたくない。お前にはロマンとか夢は無いのか?」と真面目な顔で返されました。
「ショーゲンはいつも無駄を省いて、効率よく生きようとしているけれど、無駄とか、しょうもないことの中に幸せっていうのがあるのに、もったいないなぁ。
効率よく考えるのであれば、生まれてすぐ死ねばいい。
人はいかに無駄な時間を楽しむのかっているテーマで生きているんだよ。
お前の心のゆとりはどこにあるんだ?」
ーーーーーーーーーーーーー
ブンジュ村では、このような次元の会話が次々に飛び出します。
このお父さんだけが特別なのではありません。
村人全員が幸せの本質を知っていて、豊かな人生を生きているのです。
村長さんほどになると、さらに次元が違います。
さて、「無駄な時間を楽しむ」というのは、本当に幸せな生き方の一つだと思います。
そんな、心にゆとりを持った人生を目指していきたいものです。