5210ダイエット
【5210ダイエット】
ネット上には様々なダイエットプログラムがありますが、残念ながら必ず効果のあるダイエットや食事法というものは存在しません。
(これもその一つです。)
前提として、太りにくい人、太りやすい人、痩せにくい人、痩せやすい人といった体質的(遺伝的)要因もあります。
このように、人は遺伝子をコントロールすることはできませんが、一方で運動量や食事内容をコントロールすることはできます。
そもそも僕たちの先祖は肥満とは無縁でした。それもつい5.6世代前の江戸時代の話です。
ですから、遺伝子の問題ではなく、個人差はあれど理論上は誰もが健康的な体型(少なくとも肥満ではない体)を作ることができるということです。
さて、世界の肥満率は年々増加しています。もちろん日本も例外ではありません。
そんな中、深刻なことに、今子どもの肥満が社会問題になりつつあります。
なぜ子供の肥満が問題なのかと言うと、幼少期に肥満になるとその後の人生において肥満が改善しにくくなるというデータがあるからです。
これは糖尿病やメタボリックシンドロームなどの病気にも直結します。
肥満率増加の原因はシンプルで、1つは食生活の変化、もう一つは運動量の低下です。
具体的に言うと、現代人の食生活はカロリーが過剰で、運動量が極端に少ないのです。
お待たせしました。
そこで今回紹介するのは非常にシンプルな「5210プログラム」です。
これは子ども向けに考案されたもので、肥満の子に対する生活改善プログラムにもなり、健康な子の肥満予防プログラムにもなります。
また、大人でも問題なく実践することができます。
「5」「2」「1」「0」は、それぞれ何かを”すべき”量を表しています。
最初の「5」は、野菜と果物の摂取量です。
このプログラムでは、まず初めに「1日に最低5種類の野菜や果物を摂取しましょう。」と伝えています。
現代人は、ビタミン、ミネラル、食物繊維が圧倒的に足りていません。
おにぎり、パン、パスタ、うどん、ラーメン、焼きそば、ピザ、お好み焼き、オムライスなどは、どれも子どもが大好きな食べ物です。
これらには野菜や肉が含まれる場合もありますが、ほとんどが炭水化物です。
炭水化物は「糖」なので、我々のエネルギー源ですが、使い切れないほど摂取してしまうことで脂肪として蓄積されていきます。
次の「2」は、娯楽用スクリーンタイムの時間です。
「YouTubeを見たり、テレビゲームをする時間は、1日2時間以内にしましょう。」ということです。
目的はスクリーンを見る以外の娯楽を増やすことや、この次に出てくる「1」の時間を確保すること、そして良質な睡眠を得ることです。
時間帯にもよりますが、スクリーンタイムが増加することで、睡眠の質が下がり、それによって成長ホルモンの分泌量が低下し肥満の原因になる場合もあります。
「1」は、運動です。
「一日に最低1時間、身体を動かしましょう。」と言っています。
先の話と繋がりますが、近年の子どもたちはスクリーンに向かう時間が極端に増え、外に出て体を動かす時間が極端に減っています。
人の体というのは運動するようにできています。体を動かさなければ、人は不健康になってしまうのです。
単純に考えても、運動をしなければ筋肉量が減ります。筋肉量が減るということは、エネルギーを効率よく使えないということなので、結果的に余ったカロリーが脂肪として蓄積していく原因になります。
最後の「0」は、砂糖が添加された飲み物のことです。
つまり、「甘いジュースはやめて、水を飲みましょう。」ということを言っています。
清涼飲料水は、僕たちが思っている以上に健康に悪影響を与えるものです。簡単に言えば、過剰な量の糖分をあり得ない速度で摂取してしまうのです。
先ほど炭水化物は「糖」であるという話をしました。例えば白米は90%が糖なので、食べると血糖値が急激に上がります。
血糖値が急激に上がるとインスリンというホルモンの働きが悪くなるなどの影響があるのですが、例えばコーラなどの砂糖が大量に添加された飲み物を摂取した時の血糖値の上がり方は白米を食べた時の比ではありません。
このような甘いジュースを頻繁に飲み続ければ、インスリンの働きが弱まり、血液中の糖の濃度が高まって糖尿病になってしまう危険もあるのです。
ということで、今回は子どもの健康的な成長をサポートするための「5210プログラム」のご紹介でした。
先ほども言ったように、このプログラムは、子どもだけでなく大人も意識することで健康的な生活に繋がることばかりです。
野菜を多く食べ、スマホなどを見る時間を減らし、運動を取り入れ、ジュースではなく水を飲むように心がけるのはとても大切なことではないかと思います。
繰り返しになりますが、僕たちは遺伝子をコントロールすることは出来ませんが、運動量や食事内容をコントロールすることは出来ます。
僕も健康的な人生のために、この「5210プログラム」を頭に入れておきたいと思います。