言葉を活かそう

【言葉を活かそう】

僕たちは、自分の感情をどれほど正確に言葉にできるでしょうか。

代表的な感情と言えば、「喜怒哀楽」ですが、その中でも「怒り」に注目してみましょう。

怒りの中にも様々な度合いがあり、それぞれに言葉の表現が存在します。

例えば、「むしゃくしゃする」というのと、「怒り心頭に発する」では明らかに怒っている度合いが異なります。

他にも以下のような表現ができます。

・憤(いきどお)る
・むくれる
・堪忍袋の尾が切れる
・はらわたが煮えくり返る
・腹立たしい
・忌々(いまいま)しい
・烈火の如く
・立腹
・激怒
・憤慨

「腹立たしい」と「立腹」は同じ漢字を使っていますが、怒りの度合いは「立腹」の方が上です。

ビジネスにおいて取引に不備があり、「取引先の社長がご立腹だ」と言えば、事態が深刻であることが分かるでしょう。

さて、「怒り」という感情だけにしても、これほど多くの表現があるわけですが、例えばこれを「ムカつく」という言葉で片付けてしまったらどうなるでしょうか。

「むくれる」程度かもしれないのに、「まじムカつく」と言ってしまう。

「怒り心頭に発する」ほどのレベルの時も、「マジでムカつく」と表現してしまう。

それでは自分がどの程度怒りを感じているのか、話した相手に伝わるはずがありません。

すると、「自分の思いが伝わらない」「こんなに苦しいのに分かってもらえない」「あの人は冷たい」などと、相手に不満を抱くようになります。

言葉の表現の少なさが、人間関係を壊してしまうかもしれないのです。

僕たちは言葉を司どる存在です。

人類は言葉を得たからこそ、これほどまでに文明を発展させて来れたのです。

言葉を失えば、大切なものを失います。

反対に言葉を磨いていけば、人と人はさらに深く繋がることができます。

自分の感情としっかりと向き合い、表現力を磨いていきたいですね。

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