どのように世の中のルールを教えていけばいいか

【どのように世の中のルールを教えていけばいいか】
習い事でよくあるのは、順番を抜かしてしまう(抜かされてしまう)ことによるトラブルです。
生徒の中には、1番前に並ぶことに強い執着を持つ子がいます。
そのような子は、並び始めが2番目、3番目になってしまうと、前の子を抜かして1番前に行こうとします。
単に「抜かさないでね」「順番は守ろうね」と言ってもその子たちの心には響きません。
これは、負けず嫌いな性格の子に多く見られる「競争意欲」の表れです。
その子の気質なので、長所でもあります。
大人からすれば、1番に並ぶことは勝ったことにはならないし、抜かすことは悪いことなのですが、
その子にとっては「先頭」こそが唯一無二の特等席ですから、どんな手を使ってでも手に入れたいのです。
ですが教育者として、「ルールを守ることは自分を守るためにも必要なのだ」ということを教えていかなければなりません。
なので今回は、それを子どもに教えるために僕が使う言い回しの一つ(倫理的なパターン)をご紹介しようと思います。
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順番を抜かすことが悪いことだっていうのは、お家の人や学校の先生からも教わっていると思うから、君も知っているよね。
でも、1番になりたい気持ちが強いから、悪いことだって分かっているけどやっちゃうんだよね。
けどね、この世界には大きな決まりがあるんだよ。
それは「自分が他人にすることは、他人が自分にしてもいい」ってことなんだ。
例えば君が、意味もなくいきなり友達を殴ったとするよ。
もちろん、そんなことはしないと思うけどね。
その場合君は、ご飯を食べていたり、ゲームをしている時にいきなり友達から殴られても文句は言えないんだ。
では話を戻すけど、君が友達の順番を抜かすということは、抜かされた時に文句を言ってはいけないんだよ。
抜かしてしまった分戻れるかな。
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これ以外にも多くの説明の仕方があると思いますが、どのように説明しても納得してくれない子はいます。
それでも大人は、様々な表現を使ってルールを守る意味を教育していかなければなりません。
皆さんならどんな表現で子どもに世の中のルールを教えて行きますか。