人生は苦である

【人生は苦である】
仏教の開祖であるゴーダマ・ブッダはそう言い切りました。
この世界に生きている限り、苦しみから逃れることはできない。
それが人生の真実であるというわけです。
確かに、人生嫌なこともあれば良いこともあります。
しかし残念ながら、嫌なことは根強く記憶に残り、良いことはすぐ忘れてしまう。
実感のある人もいるでしょう。
これこそ、人類が生き残るために獲得した脳の機能なのです。
ならば僕たちは、「苦」とともに生きていかなければなりません。
では、苦しみの感情にはどんな意味があるのでしょうか。
・怒り
自分にとって重要な境界が破れたことを知らせる
・嫉妬
重要な資源を他人が持っていることを知らせる
・恐怖
すぐそばに危険が迫っていることを知らせる
・不安
良くないものが近づいていることを知らせる
・悲しみ
大切なものが失われたことを知らせる
・恥
自己イメージが壊されたことを知らせる
これらは、何ひとつ欠けてはならない大切な感情だと思います。
もしこれらの感情がなかったとしたら、僕たちは自分の身に迫る危険を察知できず、大事なものを奪われても取り戻そうとすらしないでしょう。
そのような人生が悪いとは言いません。
ですが、それでは我々は生き残れないのです。
スポーツ、芸能、ビジネス、あらゆる分野の成功者たちの多くがこのように言っています。
「私が成功したのは臆病だったからです」と。
自分と他者を比べ、嫉妬し、恐れ、未来を悲観し、不安を抱きながらも、希望を持って歩み続けたからだと。
夏目漱石の言葉もご紹介します。
「のんきと見える人々も、心の底を叩いてみると、どこか悲しい音がする。」
どうやら、僕もあなたも「苦」とともに生きているようです。
生きづらさは、人間のデフォルトです。
この内容を知った時、僕はなんだか少し前向きな気持ちになりました。
なんとも矛盾した話ですが、どうしてでしょうね。
皆さんはどう思いますか。