あの頃の大人たちの凄さ

【あの頃の大人たちの凄さ】
これは良い悪いの話ではなく、僕の子供の頃の思い出です。
僕たちはブロック塀の上を走ったり、フェンスを乗り越えて追いかけっこをしました。
公園の遊具の屋根に登り、木に登りました。
ブランコでどこまで遠くに飛べるか競いました。
階段の何段目から飛び降りられるか度胸試しをしました。
僕も友達も小さな怪我はたくさんしました。
そんな僕たちを見て、「気をつけなさい」と言う人はいても、「危ないからやめなさい」と言う大人は一人もいませんでした。
なぜ誰も止めなかったか。
それは、「できるからやっている」という共通感覚があったからです。
できるから砂場で前宙したり、高いところに登っていました。
できない子には強制しませんでしたし、見ている大人も「あの子たちなら大丈夫」と信頼していました。
見る側の尺度で子どもの行動を止めませんでした。
もしかしたら、見栄え?は良くなかったかもしれません。
けれども僕たちは、自分の限界を知り、限界を超えていくのが楽しかったのです。
そんな僕たちの行動を、承認してくれた大人の凄さを、僕は今になって心から尊敬します。