勝利の儀式

【勝利の儀式】
スポーツにおいて試合に臨む際、ルーティーンを持っているアスリートはたくさんいます。
例えば、フィギュアスケートの羽生結弦選手は、演技前に十字架を描くような動作をします。
正確には十字架ではなく、「士」の文字を描くことでフィギュアスケートで最も重要となる、身体の縦と横の軸を意識するのだと言います。
ご本人が言うには、「もう、考えてやっているわけではなく、手が勝手に動いている」そうです。
このようなルーティーンは、一見無意味なようにも感じますが、科学的な視点からも有用性が認められています。
それはスポーツに限りません。
例えばダイエットをしたい人が、食事の前にスプーンでお皿を軽く3回押す、机の上を軽く3回ノックするなどの謎の儀式を行うと、摂取カロリーが大幅に減り、健康的な食事を選ぶ確率が増えたといいます。
また、認知テストの前に指を10回鳴らすという儀式によって、成績が21%向上したデータもあります。
脳科学によると、そのルーティーン(行動)が意識を呼び起こすトリガー(引き金)になることで、より良い結果に結び付くのだそうです。
謎の儀式も侮れません。