ご褒美の活用

【ご褒美の活用】
子どもは「ご褒美」が大好きです。
いや、老若男女問わず皆好きですね。
しかしご褒美というのは、教育においてリスクがあることも確かです。
例えば、「テストでいい点が取れたらお小遣いをあげる」といったものです。
これがダメなわけではありません。
ただ、このような「〇〇をしたら△△をあげる」という活用は、ご褒美がないとやらなくなったり、要求がエスカレートすることもあるので、慎重に組み立てていく必要があります。
そこで今日は、こんなご提案です。
ご褒美は、何も特別なものにする必要はありません。
ごく普通のことや、元々あげるつもりだったものを「ご褒美風」にするのです。
例えば、子どもが「ここにあるおかしを食べたい」と言ってくるとします。
その時に「それあげようと思ってたんだよ。宿題が終わったら食べていいよ。」という具合です。
子どもが自分の要求を引き下げることは基本的に難しいですし、元々お菓子は与えるつもりだったわけです。
ならばその前に、宿題や片付けなどのタスクをくっつけて行動を促すために活用します。
もう一つ、僕の体操教室での事例もご紹介します。
体操の練習メニューには、地味で複雑でキツいものもあれば、単純でゲーム感覚で楽しいものもあります。
これはあらゆる教育に言えることですが、子どもの集中力やモチベーションを保つためには、
「集中系→シンプル系→キツい系→リラックス系→挑戦系→楽しい系…」というように、要素を織り交ぜていくのが上手な構成です。
つまり、子どもが好きな「遊びのような練習メニュー」は元々やるつもりでいるのです。
ならばそれを活用しない手はありません。
「これ(地味でキツい練習メニュー)が終わったら、あれ(楽しい練習メニュー)をやろう!」というご褒美風な言い回しをすることができます。
また、生徒から「あれ(楽しい系)やりたい!」と言われたら、「やろうと思ってたんだよ!この練習(キツい系)の後にやろうね!」と言えば、いずれもモチベーションを高めることができます。
このように、日常にある子どもが求めるものをご褒美風にすることで、リスクを少なくしながら子どものモチベーションを高めることができます。
皆さんもぜひ活用してみてくださいね。