1年禁酒した結果がこちらです

この記事を書いているのは、2025年4月5日。あの日、僕がお酒を完全に絶ってから1年が経ちました。

僕は当時、アルコール依存症でした。
とは言っても、皆さんが想像するアルコール依存症とは少し違うかもしれません。
お酒を飲まないと手が震えるとか、朝目が覚めた途端から飲みたくなってしまうとか、飲み始めたら気絶するまで飲んでしまうとか、そういう状態では無いです。
僕の症状で言うと下記のようなものになります。

・「お酒をどうしても飲みたい」という感情が頭のどこかにある。
・仕事終わりにコンビニに行くとついビールを買ってしまう。
・習慣的に飲んでしまう。※僕の場合は週に3〜4日。
・お酒をやめれる自信がない

「これってアルコール依存症?」と思った方がいるかもしれませんが、この症状は紛れもなくアルコール依存症です。
お酒を飲んで記憶を無くすわけでもありませんし、人に迷惑をかけるわけでも、毎日飲むわけでもありません。
けれども、お酒が無い生活には不満がある、お酒をつい買ってしまう、やめられる自信がない、、、。

これは飲酒すること(しないこと)を自分の意思でコントロールできておらず、お酒という存在に依存していることに他なりません。
全くお酒に依存していなかったら、お酒など飲む必要が無いのです。
健康診断で、「肝臓の数値が高めなので、アルコールは控えた方がいいですね。」と言われたら、「なら、やめるか。」とやめられるはずです。

「お酒、ついつい飲んじゃうんだよね。なかなかやめられなくてさ。でも、アルコール依存症ではないから大丈夫。」そんなことを言う人がいるかもしれませんが、この言葉が矛盾していることは明白です。
かく言う僕も口にこそ出さなかったものの、1年前まではこのように思っていた人間の一人だったのです。

1年禁酒するとどうなる?

ではさっそく、僕がお酒を断った1年がどのようなものだったのかをご紹介します。

〜1週間

禁酒の効果は数日で体に現れます。
期間にもよりますが、もしもあなたが毎日欠かさずお酒を飲む人であれば、2日目の朝から目覚めの良さを実感できるはずです。
さらに3日、4日とお酒を飲まないことで劇的な変化を感じることでしょう。睡眠の質が向上することで体の疲れが取れ、頭がすっきりとした状態で朝を迎えることができます。
同時に3日目あたりからが本格的な禁断症状との戦いになります。お酒が日常に溶け込んでいた人は、とにかく遠ざける工夫をしなければなりません。僕はどうしてもお酒を飲みたくなった時の最終手段として、「甘いものに逃げる」という方法をとっていました。
多くの人は1週間のサイクルを繰り返すようなライフスタイルですから、1週間禁酒を継続することによって、「自分はお酒をやめられる!」という自信がつくはずです。なのでとにかく、あらゆる手段を使ってまずは1週間の禁酒を成功させましょう。
「お酒を飲みたい」という気持ち以上に、「お酒を飲まない生活ってこんなに素晴らしいんだ!」と、禁酒のメリットを存分に感じることができる1週間です。

〜1ヶ月

禁酒から2週間も経つと、体は「お酒を飲まない生活」に慣れていきますが、頭がそれに追いつきません。
体調はすこぶる良いのに、夜になるとお酒を飲みたくなるという感情に悩まされることでしょう。ここが踏ん張り時です。
3週間経つと、この禁断症状が一気に落ち着きます。これは科学的にも根拠がありまして、人は21日間物事を継続するとその物事を「習慣」と認識するという脳の習性があるのです。つまりお酒を飲まない生活を脳が当たり前だと認識してくれます。
かといって、「飲みたい」という感情がゼロになるわけではないので、油断は禁物です。

さて1ヶ月もお酒をやめると、とても嬉しい体の変化を実感することができるはずです。それは痩せること!
お酒というのは糖分が高いものが多いです。ビールはその筆頭ですが、甘い酎ハイやカクテルなどには1本あたりシュガースティック10本に匹敵する砂糖が入っているものもあります。
お酒に加えておつまみを食べたり、菓子パンやスナック菓子を食べているのだとしたら、確実に必要以上の糖分やカロリーを摂取していることになります。
もしもその悪習慣が無くなったのなら、痩せないはずがありません。
僕は結構小柄な体格で、元々身長に対する体重は軽めでしたが、飲酒をやめた以外の食生活は一切変えずにたった1ヶ月で1キロ以上痩せました。
それだけでなく、久しぶりに会った人から「痩せましたか?」と聞かれたり、知人から「若返った?」と言われるなど、体重だけでなく見た目にも嬉しい変化が現れたのでした。

〜3ヶ月

2ヶ月も禁酒すれば、もう「飲まないことが当たり前」です。
これには個人差があると思いますが、僕の場合は友人の結婚式に参列して、同じテーブルに座っている自分以外の全員がお酒を飲んでいる状況でも「飲みたい」という感情が浮かんでこなかったほどです。
そして、3ヶ月の禁酒で見えてくる景色は正直言って未知数です。
僕は禁酒がきっかけになり、健康的な生活に目覚め、人生が大きく変わりました。
例えば、禁酒によって改善された睡眠の質をさらに上げるために、寝室にスマホを持って行かず、朝はアラームなしで起きるようになりました。朝の目覚めが良くなったことをきっかけに「朝活」を始め、読書や勉強、ブログの執筆をしたり、天気の良い日には散歩をしたりしました。
3ヶ月前は、夜遅くまでお酒を飲みながら何かを食べてスマホで動画を見ていたんです。それが朝の学習時間に置き換わったのですから、人生が大きく変わるに決まっていますよね。
このように、3ヶ月の禁酒があなたの人生をどのように変えるかは本当に未知数です。ただ一つ言えることは、悪い変化は決して起こらないということです。

〜6ヶ月

半年間お酒をやめたのなら、人生は確変モードに突入します。
なぜなら、飲酒によって犯されていた脳の機能が解放されたことに気づけるからです。これは禁酒からほんの数週間で起きている体の変化なのですが、半年経って改めて当時の自分を思い返した時、面白いほどに実感できるものです。
禁酒は思考をクリアにします。いや、本当は「飲酒が脳の機能を破壊する」という表現が正しいでしょう。
脳の機能が正常になると、思考がクリアになるだけでなく、ストレスにも強くなります。
漠然とした不安がなくなり、メンタルが安定します。嫌なことがあっても「良い経験になった」とポジティブに受け取ることができたり、「これは自分の問題じゃないな」と受け流すことができるようになります。

さらに、些細なことに喜びを感じることができるようになり、人生の幸福度が圧倒的に高くなります。つまり運気が上がるのです。
運が良くなると言うとスピリチュアルな表現に聞こえますが、とても理論的な話です。
物事を前向きに捉えたり、幸せを感じながら生きるということは、まず対人関係が良好になります。自分の能力を高めたり、仕事で成長することにもつながりますので、キャリアアップや収入アップにつながる可能性もありますし、ビジネスにおいてチャンスを掴む可能性も高まるでしょう。これは運気が上がったと言っても決して過言ではありません。
僕は禁酒から半年経った時、自分が別人になったことを心から実感しました。そして同時にこう思ったのです。「もう二度とあの頃には戻りたくない」「僕は一生お酒を飲むことはない」と。

あの日の決断は間違っていなかった

1年後の変化をお話しする前に、少しだけ当時の話をさせてください。

1年前、家の冷蔵庫に入っていたビールと食品庫にあった焼酎を全てシンクに流しました。
断言します。あの日の決断は間違っていませんでした。
僕がこれだけ変わることができたのは、あの日の行動のおかげです。

僕は1年前とは別人です。
1年前も決して堕落した生活を送っていたわけではありませんが、それでもやはり禁酒がきっかけで僕の人生の幸福度は圧倒的に上がりました。そしてこれからもさらに良くなっていくと確信しています。

僕は4年前から、個人事業主として自らのビジネスで生計を立てています。
会社員の頃より収入は低いですし安定しません。仕事関連で何か問題が起きたら身銭を切らなければなりません。それでも守らなければならない家族がいます。力を貸してくれるスタッフの報酬にも責任を持たなければなりません。
会社という後ろ盾はない、何の保証もない、自分の体が壊れたらそれで終わり、いつも崖っぷちです。

こんな重圧に当時はストレスを感じていました。
「お金がない」「時間が足りない」「実力が及ばない」「誰も自分の努力を理解してくれない」「こんなに頑張っているのに報われない」
そのストレスから逃れるようにお酒に手を伸ばしていました。
ですがお酒が与えてくれるのは、ほんの一時の偽りの安息でしかありませんでした。
お酒は僕の問題を、何一つ解決してくれませんでした。
そんなの当たり前なんですけどね。笑

結局はお酒が飲みたいだけだったんです。我慢ができないから、「自分は大変なんだ」とそれっぽい理由をつけてお酒を飲むことを正当化していました。
それで遅くまでダラダラとスマホを見ながら夜更かしをして、朝は慌ただしく起きていつもと変わらない毎日を過ごし、「人生が変わらない」と嘆いていた。

変わるわけがないでしょう。

だから僕は、言い訳をやめて自分の弱さの象徴とも言えるお酒をやめたんです。
それでようやく分かったのは、僕にとって、お酒こそが問題だったということでした。

今思い返せば分かります。
漠然とした不安の正体、人生が変わらない理由、なぜお金と時間が足りないのか、そこには確実に飲酒の影響があったのです。
ですから禁酒は僕の人生を変えました。

禁酒1年後の生活

これが、お酒をやめて1年経った僕の生活です。

僕は今、20時〜21時に寝て5時前後に自然と目が覚めます。寝室にスマホは持ち込みませんし、起きる時もアラームは使いません。
毎朝起きて顔を洗ったら、豆を挽いてじっくりとコーヒーを淹れることから1日が始まります。その後本とノートを広げて1時間ほど勉強し、30分ブログを執筆します。本は1ヶ月に10〜15冊ぐらい読みます。7時になると家族が起き始めるので、息子たちの朝ごはんの支度と自分用の特製スムージーを作って朝食を済ませるのが日課です。

休日は趣味の野鳥撮影を楽しんだり、行きつけのお店にコーヒー豆の選抜をしに行ったり、本をまとめ買いしたりします。

禁酒がきっかけで健康面でもかなり気を使うようになりました。
カップラーメン、スナック菓子は基本口にしませんし、コンビニ弁当や加工食品、ラクトアイスなどの化学的な添加物入りの食品はもちろん、うどんや白米といった精製された炭水化物もあまり食べません。ビタミンやミネラルの豊富な野菜や魚介類を多く摂るなど、できるだけ良質な栄養素を選ぶように心がけています。

おかげで体はとても丈夫になりました。
風邪は滅多にひきませんし、この1年季節病にも罹っていません。体力も上がり、体型もスリムになりました。
さらに、記憶力が良くなり、仕事中も思考が回るようになって、注意力や判断力などの性能が高まったことを実感しています。

「何の自慢だよ」と思うかもしれませんが、お酒を飲み続けていたらこんな生活は不可能でした。
また、「お酒を飲みながらだって趣味や朝活を楽しむことはできるでしょ」と思われる方もいるかもしれませんが、僕の場合は相当厳しかったと思います。時間とお金の問題はもちろんですが、先ほども言ったように、心のゆとりがうまれたからこそ僕はさまざまな物事に前向きに取り組めるようになったのです。

お酒をやめれば心に余裕が生まれる

心のゆとりといえば、お酒をやめたことであらゆる物事にストレスを感じにくくなりました。
先ほども言ったように、僕は個人事業を営んでおり、我が身が全てです。会社員と比べて不安定で収入の保証もありません。組織で働いていれば個々の責任は分散しますが、個人事業であればトラブルは総じて自分の責任です。
僕がどれだけやる気を出しても、どれだけ元気でも、事業の方向性を間違えたり、お客様の期待や信頼を裏切ってしまえば、そのまま業績に反映されます。そして業績の悪化は収入の減少を意味するのです。

家庭環境に関して言えば、僕には息子が3人います。
喧嘩盛りな年子の長男、次男に加え、昨年三男が生まれました。
ちゃんといたずらをしますし、危ないこともやります。お出かけをすれば他人に迷惑をかけます。
おもらしをしたり、ごはんをこぼしたり、癇癪を起こします。
そんな彼らと僕よりも多くの時間を共にしている妻は、家事と育児で疲弊しています。
時には妻と衝突したり、教育方針が噛み合わなかったり、様々なことで夫婦喧嘩もします。
楽しいこともあれば辛いこともある、一般的な家庭です。

そんなごく普通の家庭で過ごす僕ですが、1年前に比べて圧倒的に不安やストレスが減りました。
現状は何も変わっていません。事業は相変わらず不安定ですし、息子たちは元気いっぱいに問題を起こします。

変わったのは僕自身です。僕の心が安定し、「息子たちなら大丈夫」「僕ならできる」とポジティブに物事を考えられるようになりました。

不安というのは、未来に対しての想像で起こるものです。
「働けなくなったらどうしよう」「事業が潰れたらどうしよう」「家族とこの先もうまくやっていけるだろうか」これらは全て、自分の心が勝手に作り出した最悪のシナリオにすぎません。
ですから、心が安定すれば未来へのネガティブなイメージは冷静なリスクヘッジに変わります。
思考が停止しているから不安を感じ、不安だからストレスを感じるのです。

「この先も働き続けるための丈夫な体を維持するためにすべきことは何だろうか?」
「100年先も事業が続くために必要な仕組みは何だろうか?」
「家族の幸せために自分にできることは何だろうか?」

そうやって思考を止めず、今の自分にできることを考え、行動し続ければ未来の不安は希望に変わります。
このように物事を前向きに捉え、ストレスから解放され、ポジティブに生きることができるようになったのは、間違いなく禁酒がきっかけなのです。

日本一の禁酒ガイドラインがこちらです

今回のお話も終盤です。
そして、僕の禁酒ブログもひとまずこれで一区切りとなります。
僕は過去1年間、禁酒によってどんな変化が身体に起きたか、生活にどんな影響があったか、どんな禁断症状が現れたか、どのように対処したか、詳しく書き続けて来ました。
正直この先、「禁酒1年半の効果!」や「2年間お酒を飲まなかった結果!」などという内容のブログを書くことに需要は無いと思うからです。

では、過去1年の禁酒に関するデータをここにまとめます。

これに、本ページ「1年禁酒した結果がこちらです」を加えた合計9本のブログが、僕の禁酒生活の全てです。
断言しますが、ここまで細かく禁酒の道のりを示し、メリットを網羅し、禁断症状を乗り越える術を細かく記載したコンテンツは他にありません。なぜなら僕は、この度の禁酒を成功させる上で、禁酒に関連する記事や書籍を大量に読み、その学習内容と経験を織り交ぜてコンテンツを作り上げたからです。
さらにこれら9本のブログ以外にも、禁酒を成功させるための様々なノウハウを紹介しています。それらは各ページにもリンクが張ってありますが、以下のページを見ていただければ全てがまとまっています。

あなたはお酒をやめますか?

ここまで読み進めてくださったことを、心から感謝します。
最後に僕が一番伝えたいことを書いて、この1年間の記録の集大成としたいと思います。

僕の人生が大きく変わったタイミングはいくつかありますが、特に大きく変わったタイミングは2つあります。
そのうちの一つがタバコをやめた時で、もう一つがお酒をやめた時です。

思い返せば、僕が子どもの頃は自動販売機でいくらでもお酒やタバコが買えました。田舎だったこともありますが、どこもかしこもタバコ臭くて、中学生も高校生も校門の前でタバコを吸っていました。
僕なんて30代の若造ですから、さらに上の年代の方々の子供時代にはもっと身近にお酒やタバコがあったことでしょう。

無知とは怖いものです。
お酒やタバコは人生を狂わせます。覚醒剤や麻薬と同じです。
恐ろしいのは、同等の人体への悪影響(依存性、病気のリスク、他者への被害など)があるにも関わらず合法であるということです。
だから現代でも、多くの若者が20歳を迎えるとお酒やタバコに手を伸ばします。そして知らず知らずのうちに心と体を蝕まれていきます。
さらに恐ろしいことに、それを自覚できません。徐々に感覚がおかしくなります。
体調が万全ではないのに、自分は健康だと勘違いします。そして自覚した時にはもう手放せなくなっているんです。
「酒が無いと生きていけない」なんて、当たり前のように口にします。

それでも人生は自分の責任です。
知らないのなら、知らない自分が悪いのです。勉強不足だから痛い目に遭うのです。
厳しいようですが、知らない人間が搾取されるというのがこの世界です。
間違ってしまったものは仕方ありません。失敗した過去はやり直せませんし、失った時間は取り戻せません。
僕たちがコントロールできるのは今この瞬間からの行動だけです。

知識を得たのなら変わろうと努力してみませんか?
事実を知ったのなら足掻いてみませんか?
未来は自分次第でいくらでも変えることができるのですから。

あなたはこれからもお酒を飲み続け、タバコを吸い続けて、薬物にコントロールされた人生を歩みますか?
それとも、薬物の呪縛から解放され、生まれ変わった自分として残りの人生を歩んで行きますか?
選ぶのは自分です。

あなたの人生の幸福を、心から祈っています。

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