親は憎まれるもの

【親は憎まれるもの】
自分の親に対して怒りや憎しみを感じるというのは、多少は誰にでも当てはまることです。
「これまで両親に怒りを抱いたことはない」と言う人はなかなか少ないと思います。
もちろん、親に対しては愛情だけを抱く方がいいに決まっています。
またすべての親が、子供からは愛だけが欲しいと願っています。
しかし、そんなことはあり得ません。
僕たちは”人間”なのです。
仏教には「愛憎一如」という言葉があります。
愛と憎しみの根本は同じという意味です。
親という特別な存在へ執着する思いが、喜びに変わったものが愛で、苦しみに変わったものが憎しみです。
親に愛されたいという思いが強いからこそ、愛されていないと感じた時の憎しみが大きくなります。
これは恋人・夫婦関係にも言えることです。
強すぎる愛情欲求があるが故に、それがとてつもない憎悪に変わることもあります。
愛されたいと思ってない相手に、憎しみなど抱きようもないのです。
裏を返せば、憎まれるということは、それだけ愛されているという証拠です。
ですから親というのは、子供から憎まれるぐらいでちょうどいいのです。