許す

【許す】
これこそ、人間社会で生きていく上で最も困難なことであり、崇高なことです。
その反対は、いとも簡単にできてしまいます。
つまり、恨むことです。
「なんで私を理解してくれないの」
「自分ばかり不幸な目にあう」
「あの人絶対許さない」
また、「なんで自分はもっと上手くできないんだ」「私がいけないんだ」という感情も、自分への恨みです。
このように、恨みの感情はどんどん蓄積させ、増幅させることができてしまいます。
どこかで許すことをしなければ、その恨みは洗い流せません。
一方、子供は許すことの天才です。
彼らは決して恨みを持ちません。
「許さない」と口にはしますが、それは「恨み」ではなく一時の「怒り」です。
どんなに怒ってもすぐに相手を許し、また楽しく遊ぶことができます。
ですから、子供の喧嘩というのは拗れません。
大人が介入した時に拗れるのです。
心というのは川と同じです。
塞き止めてしまえば、どんどん溜まって汚れていきます。
流れ続けていれば、一時濁ってもすぐに綺麗な状態に戻るのです。


