その子に合った教育

【その子に合った教育】

「生存者バイアス」という言葉があります。

これは、成功した例や現存しているものだけを参考にし、失敗した例や淘汰されたものを無視して判断してしまう偏った認知のことです。

例えば、「我が子を東大に合格させた家庭学習法」という本があったとします。

この本にか書かれていることは事実に違いありませんが、世の中には同じ方法をやったのに東大に行けなかった子も大勢いるでしょうし、その勉強法が辛くて引きこもりになってしまった子もいるかもしれません。

他にも、「オリンピック金メダリストを育てたスパルタ教育」を学べば、やはり厳しくなければ子供は優秀に育たない気もしてきます。

しかしこれも、そのスパルタ教育を生き残れなかった子たちや、敗北した他の全ての選手たちの上に成り立っている一つの成功事例に過ぎないのです。

このように、世にある「これをするといい」という情報には、全てバイアスがかかっています。

ですから、盲目的に「これをすれば間違いない」と思い込むのは良くないということです。

もちろん、そういった情報を知ることや、試してみることはとても大切です。

私も日々、様々な教育法や成功事例を収集し、それを実践しています。

しかし、本当に目を向けるべきは、世の中の情報よりも目の前の子供だということを忘れてはいけません。

結局、教育の正解は誰にも分かりませんし、そんなものは初めから無いのかもしれません。

けれども一つ確かなことがあります。

子供をよく観察し、そしてよく知らなければ、その子に合った教育は決して見つからないということです。

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