心が先なのか言葉が先なのか

【心が先なのか言葉が先なのか】
言葉というのは、心が音に変換されたものです。
普通に考えれば、「心が先」ということになります。
それが正しいのであれば、心が綺麗になれば言葉も綺麗になるということです。
間違いではなさそうです。
でもちょっと待ってください。
心はどうやって作られていくのでしょう。
心は聞いた言葉で作られます。
私たちの心には、最初は何もありませんでした。
お父さんお母さんに育てられ、たくさんの人々と出会う中で、様々な言葉を吸収し、その言葉の意味を理解し、「心」が出来上がっていきます。
本当は「言葉が先」なのです。
つまり、綺麗な言葉を聞くから心が綺麗になっていくということになります。
面白いことに、私たちは言葉より先に心を変えることができません。
乱暴な言葉や下品な言葉を使いながら、心を綺麗にすることはできないということです。
反対に、上品で優しい言葉を使いながら、卑劣な心にはなれないのです。
それほど私たちにとって、言葉は重要です。
心より先に言葉があるのです。


