子供を変えようとしない

【子供を変えようとしない】

体操のレッスンでよくあるのは、子供たちの順番争いです。

とにかく、先頭に立ちたいのです。

そして度々、争いが生じます。

1番になりたい子同士がぶつかって痛い思いをしたり、どうしても1番になりたかった子がその後順番を抜かしてしまったりします。

「これは悪いことか」と問われたら、私は全くそうは思いません。

もちろん、レッスンの進行が遅れるなど、悪い面もあります。

しかし考えてみてください。

彼らは「何が何でも1番にやりたい」と思っているのです。

それだけ意欲があるということではありませんか。

では、あるクラスの話をしましょう。

ここでは、誰も1番にやりたがりません。

全員消極的な性格というケースです。

だからみんな後ろの方に固まって、練習が始まらない。笑

これはこれで困りますよね。

何が言いたいのかというと、こういう状況に不満を抱くというのは、結局は無いものねだりだということです。

積極的な集団に対しては「もっと謙虚になってくれたら」と思い、消極的な集団には「少しは積極的になりなさい」と思う。

理想を言えば、「積極的な子と消極的な子のバランスがちょうど良く在籍してくれていたら」と望んでいる。

そんな理想は大人の都合にすぎません。

まずはその考えを捨てなければならない。

それに、こんな考察をすることもできます。

一般的に「順番争いをしている子のせいで、真面目な子(ここで言う消極的な子)が練習できなくてかわいそうだ」と考えるのは自然です。

しかし、消極的な子しかいなかったら、そもそもレッスンが始まらないのですから、彼らもまた積極的な子に助けられているのです。

さて、当然子供の性格は「消極的」「積極的」という軸だけでは計れません。

集団というのは、個々の性格が複雑に絡み合って、時にぶつかり合って成り立っています。

そこに価値があるのです。

ですから、子供を変えようとすることに意味はありません。

彼らを理解し、どう導いていくかは、指導者の課題なのです。

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