子育ては本能なのか

【子育ては本能なのか】
「子供の育て方は本能に従えばいい」
果たして、そんなことは言えるのでしょうか?
本能的な子育てをイメージしてみましょう。
「可愛いと感じた瞬間に抱きしめる」
「危険が迫った時に守る」
「痛みや苦痛を取り除こうとする」
「空腹だと感じたら食べさせ、眠気を感じたら寝かせる」
「汚れていたら清潔にしてあげる」
これらは実に本質的な子育てに感じますし、悪くはなさそうですが、いかにも原始的です。
結論を言うならば、テクノロジーが発展した現代において、人の本能だけによる原始的な子育ては成り立ちません。
逆に言えば、先住民族のように自然と共生する暮らしの中では、子育てはほぼ本能で成り立ちます。
テクノロジーは、私たちの生活を便利にした代償として、皮肉にも子育てを複雑かつ困難なものへと変えてしまいました。
ネットで「子育ての悩み」と検索すれば、納得のいく項目がずらりと並びます。
しかしそのどれもが、アマゾンの奥深くで暮らしていれば悩まずに済むことなのです。
さて、子育ては本能なのかという問いに戻りましょう。
先ほども言ったように、本能だけでは成り立ちません。
なら本能以外の何かが必要になるわけです。
それは「経験」です。
拍子抜けするような答えですが、子育てに経験値が必要なのは疑いようもありません。
高度な文明社会においては尚更です。
その上で、本能もまた大事な要素です。
ですから私たちは、「本能+経験」で子供を育てるのです。
親は、子供の理解者です。
親以上に子供を理解できる存在はいません。
しかし、子供が何を考えているか分からないと悩むのも必然です。
時には、我が子が可愛く思えないという悲しい感情が芽生えることもあります。
その背景には、「育つ環境が違いすぎる」という最大の理由が確かに存在するのです。
この先、時代の変化は加速します。
もちろんそれ自体は、悲観することではありません。
心に留めておくべきは、子育てには経験が必要だということ。
そして、その重要度は時代とともに上がっているということです。


