育て方は子供の人生を決めるのか

【育て方は子供の人生を決めるのか】
私たちを苦しめ、成長を抑制し、他者との人間関係を悪化させるものの一つに、「固定観念」があります。
これは、非常に強力で厄介な相手です。
例えば、SNS上の論争や炎上はどうして起きるでしょうか。
本来、話し合いや意見交換の目的は、相手の意見を尊重しながら、互いの知らない情報を提供し合い、より良い考えを導き出したり、互いが納得できる形を見出すことにあります。
しかし、現実はそうではなく、意見は対立し、相手を陥れることが目的となっているケースもあります。
なぜこんなことになってしまうのか。
その理由は、私たちが「自分の考えていることぐらい常識だ」「こういう状況ではこう考えるのが普通だ」という固定観念を持っているからです。
「私が正しくて、相手が間違っている」という固定観念から抜け出さない限り、私たちはより良い答えに辿り着くことも、相手と良い関係を築くこともできないのです。
時々、「自分はこういう育てられ方をしたからこうなった」と主張する人がいます。
これは、「幼少期の育てられ方で人格や人生が決まる」という固定観念です。
例えば、「私は虐待を受けて育ったから幸せにはなれないし、自分の子供へも虐待という接し方しかできない」というものです。
こんな連鎖はありません。
もしこれが真実だとしたら、私たちは今でも、1000年前の非科学的な儀式をやっているでしょう。
戦争こそが正義だと、国民が一致団結しているかもしれません。
現実は違います。
人と文化は変わってきましたし、世界は刻一刻と進化しているのです。
固定観念を完全に捨てることはできません。
それは自分を無くすということに等しいからです。
人は誰しも偏見を持っていますし、結局のところ、育ち方はその人の人生に大きな影響を与えます。
では、どんな心構えを持つことが大切なのでしょうか。
その答えは、「自分は固定観念を持っている」という自覚と、「人は変われる」という希望です。
これこそが、子供に対して寛容になり、他人を尊重する姿勢に繋がるのだと私は思います。


