物も言いようで角が立つ

【物も言いようで角が立つ】

同じ状況でも、否定的な言葉を使うか、肯定的な言葉を使うかによって、印象は180度変わります。

例えば、よく動き回る子に対して、「落ち着きがない」「話をよく聞かない」「周りが見えてない」などと言えば否定的ですが、

「活気があっていい」「元気いっぱい」「子供らしい」などと言えば肯定的です。

こうした肯定的な表現は、子育てに限らず、あらゆる人と良好な関係を築くために必要なコミュニケーションスキルだと言えます。

では、明らかに良く無い事実があったとしたら、一体どのような言葉を使うでしょうか。

例えば、子供のテストの点が悪かったとします。

この時、無理に肯定的な表現をすると、それは「皮肉」になります。

「悪くない点数だね」「60点も正解してるね」

これではフォローになっていませんし、それを聞いた子供は「悪い点数じゃないか」「前回は80点だったのに」と自信を失うかもしれません。

それに、親の本心としては、「授業についていけて無いのかな」という不安や、「もう少し勉強してほしい」という要望があるわけです。

その気持ちをグッと堪えて、何とか絞り出した肯定的な言葉が皮肉になってしまうとは、まさに本末転倒です。

こんな時は、ある一つのコツを覚えておくと、角が立たない指摘をすることができます。

それは、形容詞ではなく動詞を使うという、非常に簡単なテクニックです。

「今回は悪い点数だったね」と、「悪い」という形容詞的な表現をすれば、それは主観的な評価になります。

一方、「前回は80点だったけど、今回は60点に落ちたんだね」と、「落ちる」という動詞的な表現をすれば、それは事実を述べているに過ぎず、良いとも悪いとも言っていません。

その後は、「次は上がるようにしよう」と励ましたり、「点数上げたい?」と本人の気持ちを尋ねたりすれば良いでしょう。

形容詞的な表現から生まれるやり取りは「評価」と「分析」、動詞的な表現から生まれるのは、「事実」と「未来」の話なのです。

良く無い事実を指摘する時は、『形容詞ではなく動詞を使う』。

これは、覚えておいて損はありません。

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