ちゃんと泣ける子に育てる

【ちゃんと泣ける子に育てる】
私はこれまで、さまざまな子供の問題行動の事例を見てきました。
そのような道を歩むきっかけは何だったのか。
そういう子たちはその後どうなったのか。
回復のきっかけは何だったのかなどを学んできました。
今日はその中でも、”ある共通点”を持ったケースを紹介したいと思います。
「問題行動」というのは、ちょっとしたサインから、非行に至るまで様々です。
例えば、クラスで飼っている生き物の命を奪ってしまったり、教師に暴言を吐いたり、校内で起きているいじめを仕切っていたり。
彼らは皆、両親に大切に育てられ、無論、両親は彼らを心から愛していました。
ですから、どの親御さんもこう口を揃えたのです。
「うちの子に限ってありえない」と。
今回紹介する子供の共通点、それは、「良い子」だということです。
物分かりがよく、親の顔色を伺い、空気を読んで行動できる子だったのです。
なおさら、天使のような我が子の豹変に、ご両親は崖から突き落とされたような気持ちだったことでしょう。
そう、彼らは本当に「良い子」で、その上「賢い子」だったのです。
彼らは知っていました。
親は笑っている自分を見ると、喜んでくれることを。
怒っている自分を見ると、悲しむことを。
泣いている自分を見ると、苦しむことを。
そして彼らの中には、ある使命のようなものが芽生えます。
『親を悲しませてはいけない』という強い意志です。
そして気がつくと、親の前では、「弱い自分」を見せなくなっていたのです。
親御さんは言いました。
「そういえば、最後にあの子が泣いたのを見たのはいつだったかしら」と。
このような子供がカウンセリングなどを受け、本当の意味で立ち直った時、彼らは幼い頃のように、ご両親の前で怒ったり、泣いたりできるようになると言います。
私たち親は、我が子には笑顔で過ごしてほしいと願います。
喜怒哀楽の中でも、喜びと楽しみを望み、怒りと悲しみは嫌います。
誰だってそうです。
しかし、親の前だからこそ、マイナス感情を出せることは大切です。
子供が怒りをぶつけてくること、涙を見せてくれること、それは、とても喜ばしいことなのです。


