人が変わる時

【人が変わる時】
コーチングというのは、気づきを与える仕事です。
決して、目の前の相手を変えようとする仕事ではありません。
私は、コーチングを学んで15年になります。
それでもまだ、コーチングの真髄には程遠い場所にいるのかもしれません。
「子育て」もまた、コーチングです。
一般常識やマナーといった知識を伝え、お箸の持ち方や自転車の乗り方などを練習させます。
すべての親は、コーチ(指導者)なのです。
私たち親は、多かれ少なかれ、子供に「こうなってほしい」という願望を持っていることでしょう。
ですから、理想の姿とのギャップを埋めるために、「こうしなさい」「それはやめなさい」というコミュニケーションを取ります。
しかしながら、正論を言うだけでは、変化は起こりません。
それは私自身、仕事でもプライベートでも、毎日痛感していることです。
真面目に練習しない子に、「まじめにやりなさい」と言うのは、コーチングでも何でもありません。
準備が進まない子に、「早く着替えなさい」と言うのも同じです。
それは文句です。
ただし、文句が悪いのではありません。
それは一つのコミュニケーションの形です。
しかし、それで子供は変わらない。
そもそも、「変えよう」と思っている心がある時点で、コーチングは失敗しているのです。
大人が叱れば、子供は行動を改めます。
激怒すればさらに効果はありますし、脅したり、痛みを与えれば確実です。
これらは全て”強弱”の話であって、やっていることは同じです。
子供を変えたように見えて、根本的には何も変わっていません。
なぜなら、子供が自ら「変わろう」と思っていないからです。
そうです。
本人が「変わろう」という気持ちになることが重要なのです。
変わるかどうかはコーチ(親)が決めることではありません。
子供が決めることなのです。
そこに、コーチングの本質があります。
ええ、本当に難しいことです。


