育ち方と育て方

【育ち方と育て方】
皆さんは、どのような「育ち方」をしたでしょうか。
私たちの住む世界は急速に変化しますから、自分が育った時代と子を育てる時代は、まるで別物です。
時代が変われば、価値観も変わります。
多くの親が感じるギャップは、「自分が子供の頃は、もっと厳しかった」というものです。
例えば、大人と子供の関係について言えば、子供は大人に対して今より従順だったかもしれません。
皆さんはどうか分かりませんが、親父の拳骨、体育指導の先生の竹刀は、あって当然の制裁でした。
つまり、親たちは子供の頃、親に逆らわず、先生に逆らわず、不満があってもそれを我慢し、慎ましく、
それでも様々なことに幸せを感じながら成長し、大人になってきたのです。
こうした親の育ち方というのは、我が子を育てる時の道しるべでもあり、同時に障壁でもあります。
上の例で言うのなら、「自分は大人に逆らわずに育ってきたのに、なぜこの子は私に逆らうのか」という悩みが生じることもあります。
また、食べ物や娯楽、地域の環境など、あらゆるものが、自分が育ったものとは異なりますから、
「自分の頃はもっと大変だった」「私はもっと我慢していた」「子供はもっと逞しかった」「あなたはこんなに満たされているのになんで」という感覚に襲われることがあるのです。
それでも私たちは、時代に合わせた子育てをしていくしかありません。
その中で、「本当にこれでいいのだろうか?」「この育て方で子供はちゃんとした大人になれるだろうか?」という不安を抱えながら、子供と向き合っていかなければならないのです。
子供に対して"不満"を感じた時、その正体は、自分が子供の時に求めていた不満なのかもしれません。
「もっと遊びたかった」「大人にぶつけたい意見があった」こうした思いは、多かれ少なかれ、私たちの心の奥底にあります。
ですから、子供を育てるというのは、自分の過去と向き合うことでもあるのです。
「育ち方」と「育て方」は切り離せません。
両方に目を向けるからこそ、これからの育て方を考えることができるのだと思います。


