自分は一番ではない

【自分は一番ではない】
子供にとって、「一番ではない自分」を認めることは、とても勇気がいることです。
中には、その事実をすんなりと受け入れられる子もいますが、「それを認めたら自分の世界が崩壊する」と感じる子もいます。
後者のような強い感情は、男の子の方が多く見られると言われています。
「負けず嫌い」と言えば聞こえは良いのですが、これは大人が想像する以上に、彼らの心の奥底にあるアイデンティティです。
子供は皆、
「自分のできること・できないこと」
「上には上がいるという真実」
「それでも自分は価値ある人間だと肯定できる心」
これらに気づきながら、折り合いをつけて成長していきます。
親はその場面に何度も遭遇すると思います。
学校ではかけっこで一番だったけど、地域のイベントでかけっこ競争をしたら、自分より早い子が何人もいた。
中学校では学年トップクラスの学力成績だったけど、受験で受かった高校では、中の下の学力だった。
子供は良い意味で単純です。
自分に自信を持つための最初のステップは、他者との比較で優位に立つこと、つまり「勝つ経験」となります。
周囲の大人がどれだけ誤魔化そうとも、「僕はあの子よりこれが上手にできる」という比較をもって、自己を認識し、それを生きる糧とします。
その中で、本心から、例えば「自分は世界一足が速い」と思っていたり、本当は自分より上がいることを分かっているけど、それを絶対に認めたくないと思っていたりします。
ですから、それを見ている大人は、子供の感情を真剣にに捉え、慎重に関わる必要があります。
何気ない一言が、子供の心に大きな傷をつけてしまうこともあるのです。
大切なのは、子供自身が現実に気づき、受け入れ、その中で自らの価値を見出すことです。
子供が現実と向き合う時が来たら、一世一代の大事だと思って、見守ってあげてください。
そして、他者との比較でなく、「なぜあなたに価値があるのか」を誠心誠意、伝えてあげてほしいと思います。


