子供は親から存在を学ぶ

【子供は親から存在を学ぶ】
子供が親から学ぶものは膨大です。
では、その膨大な量の学びの根本にあるものはなんでしょう。
それは『存在』です。
自分はこの世界に”いる”という存在感を、子供は時間をかけて親から学ぶのです。
”いる”という存在感とは、つまり『生きている実感』です。
「自分は愛されている」
「自分は認められている」
「自分には居場所がある」
こうした根本的な感覚の上に、『社会とのつながり』があります。
例えば、善悪の基準です。
「人の物を盗むのは悪いことだ」
「人を傷つけるのは悪いことだ」
こうした意見を”当たり前のこと”として共通認識しているからこそ、
「自分は周囲の人々と同じ考えを持っている」
「自分は社会の一員である」と実感することができます。
では、この学びが適切に成されなかった場合、どうなるでしょうか。
例えば、子供が虐待を受けて育った場合、自分という存在に根本的な揺らぎが生じます。
「自分は愛されていない」
「自分は認められていない」
「自分には居場所がない」
こうした感情は、自分はこの世界に”いる”という前提を崩します。
さらに、善と悪の認識が曖昧に、あるいは正反対になります。
その理由は、自分は親の存在がなければ生きていけないので、虐待に耐えることが良いことであり、自分が傷つくことが良いことだと学んでいくからです。
その結果、「虐待は、子供のためを思ってやっていることだから正しい」などといった認識になります。
このような認識のズレは、『社会とのつながり』を崩します。
「自分の考えを誰もわかってくれない」
「自分は社会から疎外されている」
といった感情です。
とても辛く、悲しいことです。
ですから、親の関わり方は重要なのですが、そんなに難しく考える必要はありません。
第一に、子供の存在を尊重してあげれば良いのです。
そうすれば、この世界に自分が”いる”という『生きている実感』が揺らぐことはありません。
私たちは、当たり前のように存在していますが、社会と繋がっていなければ”いない”のと同じです。
社会とのつながりの拠点に、家庭があります。
親が存在を示してあげれば、子供は安心して、外の社会を生きていくことができるのだと思います。


