夫婦の言い争いは子供に悪影響?

【夫婦の言い争いは子供に悪影響?】
「夫婦喧嘩」と聞くと、子供のためには「無いに越したことはない」と、多くの人が考えると思います。
お父さんとお母さんの言い争いを、子供には「見せるべきではない」という風潮が、現代教育にはあります。
大まかな考えは私も賛成なのですが、夫婦喧嘩を子供に見せることを全否定することはできません。
人間誰しも、意見が衝突する時はあります。
それは夫婦であってもです。
むしろ、夫婦というのは物理的にも心理的にも距離が近い存在ですから、最も衝突しやすい関係と言えます。
その時、お互いが意見を言い合い議論を交わすこと、話が展開する中で結論が出る過程に、果たして悪影響はあるのでしょうか?
否、子供にとっては良い影響があるのではないでしょうか。
夫婦喧嘩が悪いと考える理由は、それが「喧嘩」だからです。
お互いがただ文句を言い合い、怒りが収まらず(あるいはエスカレートし)、結論が出ないまま話が終わる。
夫婦の心の距離がどんどん離れていく様子を子供が見たら、それは子供に悪い影響を及ぼすでしょう。
それがもし、自分のことで喧嘩をしているとなれば、尚更です。
「自分のせいでお父さんとお母さんが離れていってしまう」と恐怖を感じ、精神的不調につながることもあるかもしれません。
厳しいことを言えば、怒り任せに言葉を発するなど、幼児でもできます。
大人である私たちは、「怒り」を感じても、それを言葉に変換して相手に伝えることができるはずです。
自分にとって今、何が不都合なのか、何が望みなのか、それを叶えるために何を相手に望んでいるのかを伝えるのです。
そして、「怒り」を表に出してしまったのなら、「イライラしてごめん」と謝ることもできます。
「夫婦喧嘩」とひとことで言っても、そこに建設的な言葉のやりとりがあるのならば、子供は議論の方法を吸収します。
仮に、いわゆる「喧嘩」になってしまったとしても、良い捉え方をするのであれば子供は「これが大人の口喧嘩か」と学びます。
後から子供に、「さっきパパがママとやっていたのが『口論』というやつだ。決してママのことを嫌いなわけじゃない」と偉そうに耳打ちしてあげれば、いくらか子供は安心するでしょう。
このように、夫婦の言い争いは、一概に「悪い」とは言い切れません。
むしろ、無い方が不自然とすら言えます。
言葉こそ知らずとも、子供は「口論」と「討論」と「議論」の違いを敏感に感じとっています。
何かしらの怒りをぶつけ合っているのか、曲げられない信念と信念が衝突しているのか、それとも結論を出すために話し合っているのか。
どんな形であれ、子供は両親の会話からコミュニケーションの仕方を学んでいるのです。
さて、偉そうに語っている私ですが、まだまだ未熟なものです。
私も親として、子供には豊かなコミュニケーション能力を持ってほしいと願っています。
そのためには、私のコミュニケーション能力を高めなければなりません。
こればかりは、子供に「何をやらせるか」「何を言うか」という問題ではありません。
「何を見せるか」だけが、子供の成長を決めるのです。


