大事なことを言う時は

【大事なことを言う時は】
話し方・伝え方のテクニックの話をします。
私たちは、大きな声や小さな声、はつらつとした声や穏やかな声などを使い分けることができます。
声のトーンというのは、無意識のうちは心と繋がっていて、その時の感情が声に現れるようになっています。
例えば、子供が怪我をしそうな危ないことをしているとします。
それを見た親が「やめなさい」と言う時の声はどんなものでしょうか。
きっと、大きな声で力強く、はっきりと言うと思います。
このような「大きな声」は、子供を驚かせ、怖がらせる効果と、動作と思考を停止させる目的を持っています。
ですから、道を飛び出しそうな子供に対して使うテクニックです。
ところが、私たちは時に、真剣に物事を伝えたい場面でも、同様のテクニックを使ってしまうことがあります。
つまり、子供の目の前に立ち、大きな声で叱るということです。
これは、残念ながら子供に伝わりません。
この時子供が感じるのは、驚きと恐怖だからです。
子供が言われている内容を理解することはありません。
大切なことを伝える時は、小さな声で言う必要があります。
真剣な表情で、穏やかな口調で、感情を落ち着かせて、ゆっくりと、低いトーンで話すのです。
そうすると、話している内容が子供に届きます。
大きな声の効果は「注目」させるテクニックであり、小さな声は「集中」させるテクニックであることを覚えておくと良いでしょう。
また、子供が叱られて激しく泣いているとします。
激しく泣いている状態は感情が昂っているので、こちらがどれだけ冷静に物事を伝えても、内容はかき消されてしまいます。
ですから、伝えたいことがあるのなら、子供が泣き止んだ後でなければなりません。
さらに言うと、「泣き止みなさい」と言っても涙が止まるわけではないので、こういう時は「泣き止んだら話を始めるね」と伝えれば良いでしょう。
こちらがじっと待つことで、子供は聞く準備が整います。
大きな声で感情的に何回も叱るよりも、時間をかけて小さな声で一回伝える方が、何倍も子供に伝わるのです。


