10代の脳

【10代の脳】

春期の若者の脳は、非常に不安定です。

どのように不安定かというと、脳の成長機能が著しく高い一方で、物事を抑止したり、未来を正確に予測する機能が低いということです。

まさに、高性能なエンジンを乗せたブレーキの効かない車なのです。

後先を考えず、無謀なことを平気でやったりします。

また、ある研究によると、思春期の若者の睡眠は幼少期や大人と比較して2時間後ろにずれます。

これはメラトニンの分泌が大人と比べて2時間遅いことが原因で、必然的に起床時のホルモン分泌も2時間遅れます。

よって、23時になっても眠くない、7時になっても眠いという現象が起きます。

さらに現代は、スマホやゲームといった刺激物によって、睡眠が妨げられます。

思春期の脳に、これらの刺激から自らの意思で逃れる力は備わっていません。

さて、ではどうすればいいかという話ですが、残念ながら「こうすれば正解」というものはありません。

ある家庭では、スマホやゲームの可能性(良い点)と依存性(悪い点)を諭した上で、親の厳格な管理の元、利用時間を制限している方もいます。

アメリカのある高校では、若者の睡眠サイクルに合わせて学校の時間割を2時間遅らせるという大胆な策を講じ、学力向上はもちろん、非行や不登校、うつ病などの減少を達成したケースもあります。

前者ならともかく、後者はほぼ実行不可能です。

ですから対策を考える前に、親がすべきなのは心構えです。

「自分の育て方が悪かったのか」「なんでこんなふうに育ってしまったのか」などと悩む必要はありません。

原因は親でも、子供でも無く、成長過程における脳の状態なのです。

もちろん、「だから仕方ない」と片付けて良いという話ではありません。

我々は親です。

子供が道を踏み外しそうになったら、手を差し伸べなければなりません。

ただし、「子供扱い」は思春期の彼らにとって強いストレスとなる可能性があります。

「対等な立場で話をしよう」というスタンスが大切です。

もしかしたら皆さんも、思春期に有り余るエネルギーを、良からぬ方向に発散した記憶があるかもしれません。

思春期を経験した先輩として、想像力のある大人として、 高度な現代で生きる子どもたちのために何ができるかを考えていきたいですね。

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