本当に言ってはいけないのか

【本当に言ってはいけないのか】

保護者向けの子育て本には、必ずと言っていいほど書かれていることがあります。

それは、子供をダメにする親の言葉についてです。

例えば、「今忙しいから後にして」「お兄ちゃんなんだからしっかりしなさい」「勉強しなさい」「やる気があるのか」などになります。

それぞれの理由と、主張は分かります。

それに変わる、もっと平和的で建設的な言葉があることも確かです。

しかし、最近思うのです。

「この言葉、何か問題あるのかな?」と。

これらの言葉が問題を引き起こすとしたら、問題があるのは日常です。

大袈裟な例ですが、いつも約束を守らない、言うことに一貫性がない、こちらの気持ちを考えようとしてくれない人が、スマホを見ながらボソボソと「今忙しいから後にして」と言ったとします。

さらに、「後にして」と言っておきながらその約束を忘れ、自分の話を聞かない子供に対しては怒るとしましょう。

言われた子供は「自分なんて存在しないのと同じなんだな」と感じ、間違いなく自己肯定感が下がります。

一方、約束を破ったことなど一度も無く、いつも意見がブレず、自分の成長や変化を見逃さずに褒めてくれる人が、「今忙しいから後にして」と言ったとします。

もちろん、後で「さっきは話を聞けなくて悪かったね。何か用?」と聞いてくれます。

何の問題もありません。

これで子供がダメになるわけが無いでしょう。

他の言葉も同じです。

常日頃、自分という存在を認めてくれて、挑戦を支援してくれて、愛情を込めて悪いことは悪いと叱ってくれる人の言葉であれば、

「お兄ちゃんなんだからしっかりしなさい!」も「勉強しなさい!」も「やる気があるのか!」も全て激励です。

子供は「この人が言うのなら間違いない」「自分ならできるということだ」と納得するはずです。

もちろん、道徳的に言ってはいけない言葉はありますが、あれもこれも「言ってはいけない」というのは、おかしな話です。

親子の信頼関係さえあれば、思っていることを口にしたって何も問題ないのです。

私たち親が意識しなければならないのは、言葉選びよりも先に日常の行動ではないでしょうか。

何を言うかより、誰が言うかです。

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