自恣と自由

【自恣と自由】
私たちはしばしば、束縛から逃れて自分勝手な振る舞いができたとき「自由だなあ」と感じます。
しかし、それは「自恣」(じし)にすぎません。
自恣とは、「自らの恣(ほしいまま)にする」ということ。
つまり、己の欲のままに行動するということです。
一方「自由」とは、「自らに由(よ)る」と書きます。
つまり、己の意思で、己の責任で行動するという意味です。
自恣に終わりはありません。
一度でも思い通りになれば、思い通りにならないことが不自由になります。
そしてまた、欲を求めるようになります。
さて、私たちは親として、我が子には伸び伸びと自由に育ってほしいと考えていることでしょう。
それについては、私も同意見です。
しかしながら、自恣を尊重しては、待ち構えているのは果てのない欲望の渦です。
繰り返しになりますが、自由には責任が伴います。
不自由を受け入れることや、欲望に抗うこともまた自由です。
これは子供だけに課す問題ではありません。
私たち大人も、向き合わなければならない課題だと思います。


