せっかく比べるのなら

【せっかく比べるのなら】
子育てにおいて、子供の成長を他人と比較しないというのは大切なことです。
正確に言えば、他人と比較しても良いですが、それで不安を感じたり、劣等感を募らせるのは良くありません。
この「他人と比較しないように」という考えには、盲点があります。
それは親自身との比較です。
SNSで大量の情報が手に入る現代で、そもそも他人と比較しないようにするのは大変です。
嫌でも目に入ってしまいます。
そういうものに流されず、目の前にいる子供の発育と成長に目を向けようと努めている方も多いでしょう。
しかしながら、無意識のうちに「自分が子供の頃は、それぐらいできていた」と考えてしまうことは無いでしょうか。
口には出さずとも、「自分がこれぐらいの時は、雲梯ぐらい軽々とできたのに。こんなに腕の力が無いなんて、うちの子大丈夫かしら?」と不安になるなどです。
他人の発育はほんの一部しか見えませんが、自分の過去なら誰よりも分かっています。
ですからきっと、子供と一番比較しがちなのは親自身なのです。
当たり前ですが、子供は親とは違う人間です。
そして、違う時代を生きている世代です。
親に劣っている物事もあれば、親より優れている物事もあるでしょう。
忘れてはいけないのは、世代が一つ変われば、世の中が一変してしまうということです。
今の子供たちは、我々親世代が子供の頃に経験しなかった刺激に触れて育っています。
遊びの場も、玩具の形も、娯楽の種類も、交流の場も、教育機関の特性も、30年前とは全く違います。
つまり、自分と子供を比べるというのは、全く条件が揃っていない比較なのです。
とは言え、どんなに気をつけていても、実際問題子供と自分は比較してしまうでしょう。
何たって、親なのですから。
なので、せっかくなら子供の方が優れている能力に目を向けてあげれば良いのだと思います。
「お父さんは昔これができなかったのに、お前はもうできるのか。凄いな」と伝えてあげれば、子供もきっと自信になるでしょう。
よく観察すれば、子供の凄さはたくさん見つかります。
比較して落ち込んでいては誰も幸せになりません。
せっかく比較するのなら、優れている部分を伝えてあげたいですね。


