子供が望む人生を

【子供が望む人生を】
子供と自分の人生を重ね合わせてはいけない。
それはよく理解しています。
親の人生は親のもので、子供の人生は子供のものだからです。
しかし親というのは、どうしても自分と子供を比較してしまいます。
私の人生は体操三昧でした。
2歳から体操をしていたおかげで、私の運動能力は他の子よりも高めだったと思いますし、それによって自分に自信が持てたことは間違いありません。
我が身を削り練習に明け暮れ、結果を出し続けてきたからこそ、進学も就職も苦労しませんでした。
だからこそ、私は思ってしまうのです。
「それを子供に授けないのは勿体無いのではないか」と。
さらに言えば、「自分が到達できなかった舞台に、息子なら手が届くかもしれない」などと。
しかしながら、この感情はエゴです。
私にできることと、子供が望むことは別なのです。
それに私は、体操以外の世界をあまり知らずに成長してきました。
そんな私の尺度で、我が子の人生の選択肢を狭めることほど、罪深いことはありません。
私の家庭は、体操一家というわけではありませんでした。
両親に体操経験は無く、姉と弟も全く別の道を歩みました。
私の両親は、私に体操という人生の選択肢を与え、私が主体的にそれに打ち込んだのです。
私は自分の人生を自分で切り開いてきましたし、両親もまた自らの人生を私に押し付けるような真似はしませんでした。
彼らは常に、私のサポート役だったのです。
こんなに幸せなことがあるでしょうか。
だから私も、子供の人生を操作するようなことはしません。
子供が熱中できる物事の選択肢を与え、それに専念できるようにサポートするのが、親の勤めです。
この広い世界で、子供たちは一体どんな楽しみに出会うのでしょう。
想像に胸を膨らませながら、彼らの未来に大いに期待しようではありませんか。


