どれぐらいできればいいの?

【どれぐらいできればいいの?】
「どれぐらいできるか」は、人それぞれです。
ですから、褒めどころは見極めなければなりません。
私の体操クラブには、たくさんの子が通ってくれています。
なかなか保護者の方から離れることができない子、並んで「よろしくお願いします」ができない子もいます。
体操のレッスンには来てくれたけど、気持ちが乗らず建物の中に入れなくて、「今日は帰ります」といってお帰りになられる方もいいらっしゃいます。
その子にとっては、建物の中に入ることがハードルなのです。
ならば伝えるべきは、「来てくれてありがとう」です。
「来てくれてありがとう」は全員に伝えることなので、「ここまで来れて偉いね」という意味の言葉を伝えます。
もしその子が建物の中に入れたら、それは凄いことなわけで、クラブの地面に足がついたのなら「成長したね」と伝えるべきなのです。
他には、なかなか練習に集中できない子がいたとします。
それを「だらしない」と評価するのは簡単です。
だとしたら、先ほどの練習すらできない子はさらにだらしないことになります。
このように、基準がこちら側(指導者側、親側)にあると、子供は振り回されます。
しかし、子供を基準に考えれば、何も問題ありません。
例えば、普段から技ができるだけでなく、美しく力強い表現を目指し、練習回数も時間内で可能な限り行なっている子がいたとします。
さらに、その子は体調が悪ければ自ら申告・相談し、無駄な練習をするぐらいなら練習場に来ないと約束しています。
その子が、明らかに少ない回数の練習しかせず、美しくすべき意識を怠っていたのなら、「だらしないぞ」となるわけです。
私基準ではなく、その子基準です。
どれぐらいできればいいのか。
どれぐらいできて欲しいのか。
子供に対し、こうした望みを抱くのは悪いことではありません。
しかし、大切なのは、子供自身がどれぐらいできるようになりたいかであり、どれぐらいできるようになったかです。
褒められて喜ぶにしても、叱られて落ち込むにしても、それが子供自身のレベルに合っていなければ、意味が無いのです。


