子供のやる気を奪う言葉と引き出す言葉

【子供のやる気を奪う言葉と引き出す言葉】
教育心理学における有名な研究をご紹介します。
被験者は、3つの小学校から集められた5年生の子供たちです。
<最初の課題>
子供たちにやや簡単なIQテストを受けさせます。
この問題は全員が高得点を取れるように設計されています。
<フィードバック>
全員に「高得点だ」と伝えた上で、①〜③のグループごとに以下の言葉をかけます。
①「あなたは頭がいいね」
②「よく努力したね」
③「何も言わない」(得点のみ伝える)
<課題選択>
次にどちらの問題をやりたいか選ばせます。
A:簡単に解けそうな問題
B:難しいけれど多くの学びを得られる問題
①のグループはAの問題を選び、②のグループはBの問題を選ぶ傾向が現れました。
③のグループはAとB半々に分かれたようです。
<課題指定>
次に「難しい問題」を全員に出します。
①のグループ→成績・楽しさ・持続力の低下が顕著に出現
さらに、点数の誇張、他者との比較の増加、失敗を他人のせいにするという傾向が現れる。
②のグループ→粘り強く挑戦
③のグループ→その中間
さあ、いかがでしょうか。
結論は明らかです。
「頭が良い」と能力を褒められた子は、学ぶことへの関心が低下し、難しい課題に挑戦する気力が無くなり、自分の評価が下がるのを防ごうとします。
結果の賞賛というのは、言い換えれば「天才の引き立て」です。
結果に至るまでの過程を蔑ろにし、「自分は努力をしなくても、才能があるから結果が出せる」という理想に固着します。
そのため、失敗や他人の評価が下がるのを恐れるようになり、悪い結果が出た時は他人のせいにするのです。
一方、「よく頑張った」と努力を褒められた子は、挑戦を受け入れ、やる気を保ちました。
成功は努力の結果であり、失敗を克服した結果だと捉えるからです。
努力の賞賛こそ、子供のやる気とやり抜く力を育むために効果的な教育法なのです。
是非とも皆さんには、お子様が良い結果を出した時に「一生懸命頑張ったからだね」という言葉をかけてあげてほしいと思います。


