褒めても自己肯定感は上がらない

【褒めても自己肯定感は上がらない】
私たち親は、我が子にどんな姿を望むでしょうか。
自分に自信を持ち、他人と比較せず、時には過ちを認め、他者を尊重し、失敗を恐れず困難に挑み、挫折にも屈せず、自らの信念に従って生きていけること。
これは多くの親が抱いている願いだと思います。
この根底にあるのが、『自己肯定感』です。
自分のありのままを理解し、受け入れ、信じる気持ち。
それさえあれば、この世界を強く逞しく生き抜くことができるでしょう。
ではどうしたら、子供の自己肯定感を高めることができるでしょう。
その方法は、「子供をたくさん褒めること」だと思っている人がいるかもしれません。
それは少し違います。
褒め方を間違えたら、子供は逆に自信を無くします。
また、自己肯定感ではなく、「うぬぼれ」の心を育むかもしれません。
そこで今日は、自己肯定感に繋がらない、間違った褒め方の例をご紹介しようと思います。
①結果によって態度が変わる
親にとって都合の良い結果が出たら優しく接し、都合が悪ければ厳しく接するという態度です。
テストの点が高ければ褒め、低ければ叱る。
成功したら褒め、失敗したら落胆する。
これによって子供が学習するのは、結果を出さなければ自分には価値がないという思考です。
能力や結果を褒めるのではなく、努力した過程を認めたり、改善すべき点を一緒に考えたりすることが健全な態度です。
②思ってもないのに褒める
例えば、内心(うちの子、なんでこんなに絵が下手なのかしら)と思いながら、「まあ!なんて上手なの!」と言うことです。
これは大変なリスクをはらんでいます。
「どの辺が?」と聞かれたとき、自信を持って答えられなかったら、それは嘘をついたと言うことです。
子供が「嘘をつかれた」「おだてられた」と感じてしまったら、本当に自信を無くします。
褒められるより、「これはどんな気持ちで描いたの?」「この辺は黄色を使ったんだ」「あの時見たお花だね」などと、描いた絵に興味を持ってもらった方が、子供は嬉しいのではないでしょうか。
他にも様々な間違った褒め方がありますが、結局のところ自己肯定感につながる褒め方というのは、『子供自身が納得できるかどうか』にあります。
本当に優れた能力を持っていたとしても、それを本人が自覚し、「自分にはこんな強みがあるんだ」と実感しなければなりません。
親が子供を褒めることに意味があるのではなく、子供が自分の価値に気づくことに意味があるのです。
確かに、そのための一つの手段として「褒める」があるのは間違いありません。
しかしながら、自分の価値に気付かせることが目的であれば、「叱る」でも「成功を見守る」でも良いわけです。
「上手にお皿を運べて凄いね」と褒めるのではなく、「お皿を運んでくれてありがとう。とても助かるわ」と感謝を伝えれば、「子供は自分の力は人の役に立つ」と学びます。
子供が途中で物事を投げ出しそうになったとき、「お前はやればできる!この前パズルを最後までやり遂げたじゃないか。だから諦めるな!」と叱っても良いのです。
「そうか、あの時の頑張りをお父さんは見てくれていたんだ」と感じれば、それは間違いなく自己肯定感に繋がります。
褒めないと子供が自信を無くすというのは幻想です。
無理に褒めなくても良いのです。
本来の目的を見失わず、子供と関わっていきたいですね。


