原因から目的へ

【原因から目的へ】
私がアドラーの考え方で最も好きな部分の一つかも知れません。
自分に自信が持てない子がいたとします。
すると、その子が「なぜ自信が持てないのか」と『原因』考え、その原因を解消しようとするのが一般的かもしれません。
アドラーは違います。
何らかの原因があって自信が持てないのではなく、その子が自信を持たないことを『目的』としていると考えます。
つまりその子は、「自分に自信がない状態」を自ら選んで作り出しているのです。
例えば、
「自分は他のみんなより足が遅いから体力に自信がない」
「自分は人前で上手く話せないからコミュニケーションに自信がない」
「自分は手先が不器用だから何をやっても上手くいかない」
「自分は飽き性だから何をやっても続かない」
これらは全て原因論です。
このように『原因』を追求している以上、その子が自分に自信を持つのは難しいでしょう。
目を向けるべきは『目的』です。
本当に「自分に自信を持ちたい」と思っているのかを自問自答しなければなりません。
「そんなの当たり前だ」と思うでしょう。
しかし、そこが一番重要なのです。
仮に、「もっと自分に自信があれば、いろいろなことに挑戦できるのに」と考えているのであれば、一筋縄ではいきません。
なぜなら、自分に自信を持てたら、いろいろなことに挑戦しない理由が無くなってしまうからです。
要は、「挑戦しない」という『目的』を達成するために「自信を持たない」という選択をしていることになります。
アドラーは甘くありません。
「足が遅い」「上手く話せない」「不器用」「飽き性」、どれも自分が自信を持たないための言い訳だというわけです。
本当に「自分に自信を持ちたい!」と目的を持ったのなら、「そのために今から何をするか」しか無いのです。
この心理学は、万人に受け入れられるものではないでしょう。
聞く人によっては、強い不快感を感じるかもしれません。
しかし私は、このストイックな考え方がとても気に入っています。


