やる気は引き出すものではなく守るもの

【やる気は引き出すものではなく守るもの】

「内発的動機づけ」と「外発的動機づけ」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。

これは、物事に取り組む「理由」がどこから生まれているかを表現した言葉です。

前者は、「興味があるから」「やってみたいたいから」「楽しいから」などという、内面的な理由によって行動が促されている状態です。

一方後者は、「ご褒美がもらえるから」「怒られたくないから」「いい人だと思われたいから」といった、外部からの刺激によって行動が促されている状態です。

何をするにしても、内発的動機づけがあった方が楽しく続けられますし、継続性や成長の度合いが高いことは言うまでもありません。

さて、断言しますが、子供は元来「内発的動機づけ」しか持っていません。

何かしらの原因があって、それが「外発的動機づけ」に差し代わる、あるいは初めから外発的に行動させられているのです。

私が身震いした実験をご紹介します。

こちら以前にも紹介しましたが、過激なものではないのでご安心ください。

<エドワード・デシのお絵描き実験>

デシは、元々絵の好きだった子供たちを集めて、外的報酬が内発的動機づけに与える影響を調べた。

子供たちを、上手に描けたら賞状をあげるグループと何もあげないグループに分けた。

その後、自由時間にどれだけ自発的に絵を描くかを観察した。

すると賞状をもらったグループの子供は、もらわなかった子供に比べて明らかに絵を描く時間が短くなった。

これは、外的報酬が行為の意味づけを「楽しい活動」から「報酬獲得の手段」へと変化させ、内発的動機づけを低下させることを示している。

いかがでしょう。

この現象を「アンダーマイニング」と言うのですが、こんなに恐ろしいことがあるでしょうか。

せっかく自発的に行なっていた活動でも、そこに外的要因が入り込むと元々あったはずの意欲が低下してしまうのです。

ご褒美で行動は増やせても、行動したい気持ちは増やせません。

ですから私たちは、子供の行動に安易に介入しすぎないよう注意しなければならないのです。

彼らはもう十分に、行動する意欲を持っているのですから。

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