失敗はなぜ良いのか

【失敗はなぜ良いのか】
失敗は良い事です。
これは私が何度も口にしてきた言葉です。
おおかわ体操クラブでは、レッスン中に子供たちと「失敗は成功のもと」と唱えます。
一番この言葉を聞き、口にしているのは私です。
では、子供の気持ちになって考えてみましょう。
子供は本心から、「失敗は良い事だ」と思っているでしょうか。
本当の意味でそれを理解している子は、稀だと思います。
誰だって、失敗は嫌です。
失敗は、以下のような損失を生みます。
時間(またやり直しだ)、尊厳(失敗して恥ずかしい)、自分への信頼(いつまで経ってもできない)。
このようなマイナス要素があることを、子供は知っています。
それなのに、「失敗は良い事だ」と言われても、「そんなことないでしょ」と思ってしまうのが自然です。
ですから、『失敗はなぜ良いのか』を教えていくことに意味があります。
皆さんは、子供が失敗をしてしまった時、具体的にどのように声をかけるでしょうか。
反射的に「何やってるの!」と叱ってしまう事があるかもしれませんが、それは大きな問題ではありません。
重要なのは、その後だからです。
「邪魔だからあっち行ってなさい」
「いつになったらできるの?」
「前も同じ失敗をしたじゃない」
このように追求したとして、子供は失敗の良さを学ぶでしょうか。
間違いなく、「失敗は悪い事」だと認識するでしょう。
そして、できる限り挑戦せず、できることしかやりません。
もしも失敗をしてしまったら、様々な手を尽くして事実を隠蔽し、「自分のせいじゃ無い」と主張するでしょう。
ではどうすれば、子供は失敗が良いことだと学んでいけるのでしょうか。
まず、叱ってしまったのなら、「さっきは怒ってごめんね」と謝るところからです。
次に、「どうするつもりだったの?」と目的を聞きます。
つまり『どうなることが成功だったのか』をはっきりさせるのです。
必要に応じて、失敗してしまった原因や、成功するためにはどうすれば良かったかなどを話し合います。
また、後片付けが必要なら、できる範囲で失敗の責任を取らせます。
そして最後が重要です。
「最初は誰でも失敗するんだよ。だから安心して」
「失敗しながら、練習をするからできるようになるんだよ」
「失敗をしたということは、挑戦した証拠だね」
このような言葉をかけることです。
確かに手間はかかりますが、この繰り返しが「失敗は良い事だ」という意識を子供に植え付けていくことに繋がります。
子供が失敗した時こそ、教育のチャンスです。
むしろ、成功して上手く行っている時に学びはありません。
失敗した時、人は学ぶのです。
その時、適切な学びを与えることができたのなら、子供は失敗の本質を得ます。
「失敗はなぜ良いのか」
その答えを、しっかり伝えていきたいですね。


