ゲームは悪いものなのか

【ゲームは悪いものなのか】
長い間、考えていたことがあります。
「僕は2歳から体操を始めた。本格的に始めてからは一日5時間、週6日練習していた。これがゲームだとしたら、なぜダメなんだろう?」
「ゲームに1日5時間没頭するのは、僕が体操に没頭していたのと一体何が違うんだろう?」
「目が悪くなるからダメなのか?体を動かさないから不健康なのか?そんなことを言ったら、僕の身体は何回骨折をしただろうか。大けがをするリスクを冒してスポーツをするのは良くて、視力が落ちるリスクを冒すのはダメなのか?そもそも近視は治療で改善するが、骨折したのなら痛みも治療期間も比ではない。」
「スポーツには目標があるから良いのだろうか?いや、ゲーム内にも的確に目標が設定されている。大会に出場することがスポーツの醍醐味だから?いや、ゲームにもeスポーツの大会があるじゃないか。」
「ゲームのやりすぎは不健康でだらしがないというイメージは、僕の固定概念なのではないか…。」
こんなことを、ずっと考えていたのです。
僕はこの疑問にようやく一つの答えを導き出すことが出来ました。
大抵の場合、ゲームにハマるというのは「快楽」です。
寒い時期に外で体を動かすより、温かい部屋でお菓子を食べながらオンラインで友達と繋がってゲームをする方が快適で楽です。
ゲーム会社の目的は、基本的に子供の成長ではありません。
結果的に知識が増えることはあっても、ゲームは娯楽なのです。
対するスポーツは、多かれ少なかれ「苦痛」を伴います。
「筋肉痛なのに今日も練習か。」「少し調子が悪いけど頑張ろう。」「最近上達を感じられないな。」「あいつに負けて悔しい。」
そんなネガティブな側面が、人を成長させる要素なのだと思います。
スポーツというのは楽しいものではあっても、決して"楽"なものではないのです。
とはいえ人生に快楽は必要です。
甘いものを食べたり、YouTubeを見たり、ゲームをしてもいいと思います。
ただし快楽だけではいけません。
掃除や片付け、勉強、運動、学校に行くことや、朝起きることも、「嫌だな」「面倒だな」と感じることにこそ価値があるのです。
プロゲーマーになることを除いて、ゲームばかりするというのはあまり良いことではないかもしれませんね。