生きる喜び

【生きる喜び】
18世紀フランスの哲学者ルソーは、当時としては斬新な教育論を持っていました。
昔は子供を厳しく育てることが当たり前でしたが、子供にはまず生きる喜びを実感させることが大切だと説いたのです。
日本も昔は「子育ては厳しく」というのが常識で、時には体罰すらも必要なことでした。
それには時代背景など様々な要因がありますが、人々には「子供は厳しく育てなければ、ろくな大人にならない」という考えがあったからです。
現代においてもこの思想は残っています。
体罰はせずとも、世の中のモラルと秩序を守らせるため、親は常に厳しくあろうとアンテナを張ります。
これは僕の経験ですが、親や教師がどれだけ厳しくしても、子供は素晴らしい大人にはなりません。
せいぜいその場をしのぐ技術を身につけるだけでしょう。
大切なのは強制的にやらされたり、叱られないためにルールを守るのではなく、自ら行動したり我慢できることです。
そのために必要なのが「生きる喜びを実感すること」だと思います。
自主性も社会性も、そこから生まれるのではないでしょうか。