本当の目的は何なのか
【本当の目的は何なのか】
ある精神科医の先生と、そこへ相談に来た女性の会話です。
「人前に出ると緊張で顔が赤くなることに悩んでいます」
「どうして顔が赤くなるとダメなの?」
「このままでは、みんなに嫌われます」
「ということは、みんなに好かれたいわけですね?」
「でも、こんなに顔が赤くなると誰にも好かれません」
「私は長年精神科医をやっているから、顔が赤くなっても好かれている人を何人も知っていますよ」
「そんなの例外です」
「でもね、もっとたくさん知っているのは、顔が赤くならないのに、周りから嫌われている人です」
彼女の悩みは、顔が赤くなることではなく、人から好かれたいということでした。
医者は彼女に、やらなければならないことは赤面症を治すことではなく、愛想を良くするとか、話術を身につけるなど、人から好かれるための努力であると伝えました。
弱点や短所は誰にでもあります。
しかしそれが無くなった時、本当の望みが叶うかどうかは別問題なのです。
自分の望んでいることがプロセスなのか、結果なのかを見失わないようにしようと思ったエピソードでした。