負けたくないのではなく勝ちたい

【負けたくないのではなく勝ちたい】
子供は勝ち負けにこだわります。
しかし彼らは「勝負をしたい」のではありません。
相手に「負けたくない」のでもありません。
相手に「勝ちたい」のです。
「負けたくない」と「勝ちたい」の違いは何でしょうか。
それは、「引き分け」をどう捉えるかです。
負けたくないのであれば、引き分けになればみんなハッピーです。
例えば、かけっこで全員手を繋いでゴールすれば、負ける子はいません。
しかし、これでは子供は納得しません。
なぜなら、「勝ちたい」からです。
全員引き分けにして敗者を守る方法では、子供は向上心を持たなくなります。
だって、一生懸命やっても勝てないし、手を抜いても負けないのですから。
まず私たちは、子供が『勝ちたい欲求』を持っているという性質を理解しなければなりません。
であれば、子供に与えるべきは勝つ経験です。
その子の得意を見つけ、他の子よりも秀でている物を明確に認めることです。
「君の勝ちだ」と伝えるのは勇気がいります。
それは一方の負けを意味するからです。
しかしそれで良いのです。
負けを経験することもまた貴重な経験です。
繰り返しになりますが、子供は「勝ちたい」のです。
ならば私たちがすべきことは、子供が負けないように工夫することではありません。
勝たせてあげる工夫です。
1万回負けても、1回勝てば帳消しです。
勝つことに負い目を感じる必要はありません。
子供にはどんどん勝たせてあげれば良いのです。


